《研修内容の概要・感想など》
今回の研修会は、微生物検査の中でも特に臨床へ迅速性と正確な検査の報告が要求される血液培養と、そのグラム染色について自施設でのデータ写真を交え、講演していただきました。
血液培養の陽性の報告は、臨床医が適切な抗菌薬を選択するためや、先行投与した抗菌薬の有効性を確認する上で重要であり、そのためにはグラム染色性と形態だけでなく、推定菌を報告できる技能が必要であり、そのポイントと考え方を教えていただいた。ただし、分からない場合は無理に判断せず、分からないことを伝え、培養の結果を待ち、報告することも1つであるということであった。また、推定菌種による抗菌薬の選択について、自施設での例をあげて説明していただき、さらに、検出菌や臨床情報から考えられる感染症や、2セット採取、汚染菌についてお話しいただいた。なお、日本臨床微生物学会では血液培養検査のガイドをホームページ上で見られる予定である。また血液培養で推定菌のスキルを上げ、他の検査材料でもその力を発揮していただきたいとのことであった。
血液培養での菌種の推定は臨床より求められることも多く、その重要性は実感している。その報告は治療へ直結していることから責任があり難しく感じることもある。今回の勉強会で学んだことを日々の検査で活かし臨床に役立つ検査をしていきたい。
平成24年12月2日
文責:荻野 毅史
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