生涯教育レポート 14

                          

    実施日時:平成232251900分〜2030
    会 場:大宮ソニックシティ603号室   点数:専門教科−20
     主 題:より良い感染症診療を支える微生物検査
     講 師:三澤 成毅(順天堂大学医学部附属順天堂医院)
     参加人数:55
   出席した研究班班員:永野栄子、荻野毅史、古畑健司、金田光稔、小西光政、直井健治

《研修内容の概要・感想など》
 今回は「より良い感染症診療を支える微生物検査」をテーマとして、内部精度管理、技師の教育、感染症診療への支援について講演をしていただいた。
 技師の教育では、塗抹検査におけるトレーニングやスキルチェックを自施設で実施している内容について説明していただき、とても参考になった。特に、技師間に手技の差異が生じないようにマニュアルの作成だけでなく、ランダムチェックや菌種推定チェックなどの事細やかな教育カリキュラムを確立している。
 薬剤耐性菌については、ESBL産性菌、MBL産性菌の特徴や日常検査における検出のポイント、またNDM-1KPCOXA型β-ラクタマーゼについても菌種や感受性の特徴、検出の問題点を説明していただいた。自動機器の普及に伴い耐性菌の検出は容易となったが、薬剤感受性のパターンからも推定できることが望ましいと考える。
 重症感染症に対する診療支援については血液培養を例にして説明していただいた。自施設では血液培養検体の55%が夜間、休日に陽性となるため、24時間対応で宿・日直担当技師もグラム染色を行い、菌種の推定、分離培養、薬剤感受性検査(直接法)まで実施している。メリットとして翌朝には中間報告が可能で、結果報告までの時間が短縮される。これら迅速に対応することにより、血液培養検査の検体数も増加し、2セット採血も70%と高率になったと述べていた。
 今回の研修会の内容を十分に理解し、新たな知識として活用していきたいと思った。

                                 平成23311
                                      文責:永野栄子


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