山本さんには原虫およびリケッチア症に関する最近の検出状況を中心に、クリプトスポリジウムのアウト
ブレイク事例などについてお話していただいた。
　嶋田さんには、呼吸器感染症の中から結核菌とレジオネラ症について、その検査法や検出状況、感染
事例などをお話していただいた。
　倉園さんには、腸管感染症の中から二類・三類感染症の検出状況などを中心にお話していただいた。
特に5月25日以降、県内でO157の検出が急に多くなっているとの最新情報も話された。
　古畑さんには、菌株供覧として15種類もの菌株を用意していただき、それぞれのコロニーの特徴や生化
学的性状を確認しながら、同定のポイントなどもお話していただいた。また、山本さんよりいろいろな原虫
などの標本を見せていただいた。
　活発な質問も飛び交い、予定終了時刻を1時間もオーバーしてしまうほどの盛況ぶりであった。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　記：飯田　眞佐栄

日　時：平成1７年６月４日（土）13：00〜16：00
場　所：埼玉県衛生研究所　２階講堂
参加者：35名
タイトル：感染症に関する最近の話題と菌株供覧
内容
１．寄生虫症とリケッチア感染症について
　　山本　徳栄（埼玉県衛生研究所）
2．呼吸器感染症について
　　嶋田　直美（埼玉県衛生研究所）
3．腸管系感染症について
　　倉園　貴至（埼玉県衛生研究所）
4．菌株供覧（原虫含む）
　　古畑　健司（ビー・エム・エル）
　　山本　徳栄（埼玉県衛生研究所）

　　　　　　　　　　　　

毎年この時期、すっかり恒例となった　微生物・公衆衛生研究班共催の衛生研究所での勉強会である。
埼玉県内の感染症の発生状況はもとより、全国の統計や解析にもかかわっておられる衛生研究所の方
々から直接お話を聞ける貴重な機会であり、また菌株供覧は本格的な食中毒時期を前に、主な起因菌
や稀な起因菌を再確認できる機会でもある。