生涯教育レポート 24           
テーマ:感染症迅速診断におけるPOCTの効用と感染管理LBSの実践  

日時:平成20年7月11日(金) 19:00〜20:30
会場:大宮ソニック601号室  参加人数:54名
講師:山中 喜代治(大手前病院 臨床検査部長 兼務 医療技術部長 感染管理センター長)

 

POCT(Point of Care Testing)とは、患者身辺での検査、ベッドサイド検査ということで、感染症迅速診断に使用されているイムノクロマト法が挙げられるが、もっと安価で迅速、手軽なPOCTであるグラム染色の重要性を話していただいた。グラム染色では推定菌名から抗生剤の助言も可能であるし、細胞成分などから、急性期や慢性、誤嚥による常在菌感染といった炎症の状態も読み取ることができる。
感染管理については、大手前病院におけるLBS(laboratory-based surveillance)の一例として、日報を紹介していただいた。日報には、受付日ごとに患者名、検体名と鏡検所見、培養所見、コメント(感受性検査中など)が一覧となっており、それを貼り出しやすいよう病棟毎に1枚の用紙にまとめ、毎朝、各病棟に配布しているということであった。病棟の誰もが、一目でわかるよう工夫されていた。
今回の講演では、特別な試薬や機械を使わなくても、より臨床に役立つ情報提供することができるということを教えていただいたように思う。
文責:黒澤 直美
                                                                                   

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