生涯教育レポート 2


日 時:5月27日(金)19:00〜21:00
会 場:大宮ソニックシティ905号
演 題:アフリカにおける保健医療協力
講 師:独立行政法人国際協力機構人間開発部第4グループ感染症対策チーム JICA
橋本 尚文 先生
参加人数:34名

【Report 】
 「アフリカにおける保健医療協力」という事で、世界や日本が海外に対して行なっている援助について、実際青年海外協力隊で活動された内容を講演していただいた。
 日本が海外に援助している金額は、アメリカについで2番目に多い。ただし、スエーデンやオランダなどでは、総額は少ないが国民1人当たりに換算すると高額となり、海外援助に対する力の入れ方が分かった。対アフリカで見ると日本の援助額はアメリカの1/8以下となり援助額の順位も下がっていた。援助の方法にも各種あるのだが一長一短あり、これが1番良いとは中々言えない様である。また、国が中心の援助だけではなく民間からの援助活動もあるのだが、
各団体間でバラバラに戦略を立てるため、必ずしも資金が有効に使われている訳ではなさそうである。 援助の必要性だが、人道的な観点等は分かるが「テロリズムの防止」という目的もあるとの事であった。貧困によりテロリズムが発生というのが世界では常識らしい。
 講師の海外活動であるが、初めて派遣されたマラウイ国では実務が主であったようであるが、ケニア国ではシニア隊員という身分として、部下を配属されてのグループリーダとなり、マネージメントやお互い交流がなかったJICA,WHO,UNICEF KEPIの連携強化という業務まで任されたそうである。青年海外協力隊とは「青年」だけだと思っていたがシニア隊員という身分もあり、これは1度青年海外協力隊に参加した者しか成れず、上記した様に責任も重くなる。また、アフリカでの保健医療協力分野では、国内外難民の支援も無視できる事ではないのだが、日本政府の制約で介入できない地域というのも存在しているとの事であった。そのため、海外NGOの国境無き医師団に参加し、ブンディブジョ(ウガンダ国西部:コンゴ民主共和国国境)に派遣され、事の重要性を実感されたそうである。
 橋本氏は『サブサハラアフリカにおける保健医療協力分野の現場レベルでの活動と、援助潮流上部でも十分に能力を発揮でき任務を成功させることのできるプロフェッショナル』を目指しているそうである。
 今後、益々の活躍を期待しております。

レポーター 結城 篤

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