生涯教育レポート 18
微生物検査および公衆衛生検査研究班
           

平成19年7月11日(水) 大宮ソニクシティ601号室 参加人員 68名
微生物検査法の改正について
  
演題:CLSI M100 S17変更点について
     講師:武沢 敏行(日本ベクトンディッキンソン株式会社 学術担当)
  演題:結核検査指針2007について
     講師:阿部 千代治(日本ベクトンディッキンソン株式会社 顧問)

概要・感想など:

今回は,CLSIの感受性検査基準改正点と結核菌検査指針2007について講演していただいた.CLSIの感受性検査基準は,毎年少しづつ変更されているが,英文で記載されているため詳細まで理解するのには苦労する.しかし,このような研修会を開催することによって,通常の微生物検査に必要な部分を簡潔にピックアップして講演していただいたので,非常に理解しやすかった.今後も継続して実施してほしい.結核菌検査指針2007については,結核菌検査の全般的な内容の講演であった.結核菌検査を取り巻く状況は,近年,激変している.塗抹検査では,チールネルゼン法よりも蛍光法が推奨され,従来の固形培地に変わって,液体培地での培養が主流になっている.また同定においても,イムノクロマト法など使用することにより数分で結核菌か否かの判断が可能になった.また,検査室設備についても,クラスU以上の独立した検査室が要求され,検査技師に対する業務感染防止対策が立てられたことは,著しい進歩であると感じた.しかし,一方、細菌側の問題として、多剤耐性結核菌の出現なども危惧されている.今後、検査に求められることは,入院期間の短縮,耐性菌を生み出さないという観点から,感受性検査の迅速化,検査の精度管理であるという内容は,特に印象深かった.


 
                                         平成
197月17
                                                                レポーター 金田 光稔                           

生涯教育レポート 履歴 TOPへ             閉じる