生涯教育レポート 13
微生物・血液・公衆衛生検査研究班合同研修会


(第13回生涯教育研修会レポート)
日 時:平成18年12月1日(金) 19:00〜21:00
講 師:春木 宏介 先生(独協医科大学越谷病院)
テーマ:熱帯感染の診断方法−マラリアを中心として−
場 所:大宮ソニックシティ601号室  参加人数:63名、11名(賛助会員)

研修内容の概要・感想など

今回は、微生物・血液・公衆衛生の3研究班合同で開催されました。講師には春木先生を迎え、熱帯感染症についての概要を丁寧にわかりやすく説明していただきました。熱帯医学という私たちにはあまりなじみの少ない分野ではありましたが、マラリアを中心としてその診断法についての基礎知識を学ぶことができました。熱帯病として重要であるマラリア・腸チフス・デング熱の診断をするために、まずは地域性や流行性などの情報が大切であり、渡航歴を調べることは必須であるとのことでした。また、この3疾患は血液検査室や微生物検査室など複数の検査室によって検査がされているので、検査室間のコミュニケーションにより、情報の交換がなされ、混合感染を見逃さないようにもしなければならいとのことでした。

海外旅行者の増加や温暖化にともなう熱帯病感染地域の拡大、未知なる感染症の出現など今後日本国内で発症する感染症の種類も増加する可能性があります。最近の事例では日本国内にて36年間発症例がなかった狂犬病が2例続けての報告がありました。様々な要因による感染症のグローバル化に伴い、今後日本国内での発症例が少ない感染症が増加することが危惧され、検査体制をもう一度考え直す必要性があると今回の講演を聴講して実感しました。

  提出日  平成18年12月7日  

                                       文責:高橋 俊

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