生涯教育レポート 4
      
        



     日 時 : 2022年929   1830分〜1930

     会 場 : web開催         点数:専門教科−20点


     主 題 : 今さら聞けない!?薬剤感受性検査の基礎




     講 師 :木部 雄介(ビオメリュー・ジャパン株式会社)

      


    参加人数 : 80名


     出席した研究班班員 :小棚雅寛、酒井利育、今井芙美、佐々木真一、
             伊波嵩之、渡辺駿介、大塚聖也


    

    《研修内容の概要・感想など》

 今回は木部氏を講師に、「今さら聞けない!?薬剤感受性検査の基礎」という題で講演が行われた。
 最初に、薬剤感受性検査の目的や意義、各種薬剤感受性検査法の特徴や正しい操作手順について解説があった。薬剤感受性検査は、感染症診療において適切な抗菌薬治療を行うための重要な鍵であり、さらに薬剤耐性菌の検出や適切な感染対策、アウトブレイク時の情報提供に必要不可欠である。そのため、正しい操作手順および判定方法を習得し、正確な結果を報告することが臨床上重要であるとのことであった。

次に、日臨技臨床検査精度管理調査を絡めて、Web上で閲覧できるCLSIドキュメントの参照方法や、薬剤感受性結果の記載方法について解説があった。ディスク法による薬剤感受性検査にて、阻止円が形成されなかった際の判定は、阻止円径0 mmではなく、ディスク径の6 mmと記載することが正しいとのことであった。また、微量液体希釈法では結果の判定方法や、符号を記載する際の注意点について解説があった。精度管理調査では毎年、結果の記載間違いや記載漏れが見受けられるため、各自手引書を熟読し、正しく結果を記載・報告するようご注意いただきたい。

 最後に、自動細菌同定感受性装置の測定原理について紹介があった。各種自動装置により測定方法が異なるため、測定原理を理解しておくことは大切である。

 今回の研修会で得た知識は、正確な薬剤感受性結果を報告するために重要である。新人技師には基礎を学べる良い機会であったとともに、ベテラン技師にとっても知識の再確認ができる内容の講演であった。今後のルーチン検査に活用していただければ幸いである。

文責渡辺駿介

 



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