生涯教育レポート 3
      
        



     日 時 : 2022年722   1830分〜1930

     会 場 : web開催         点数:専門教科−20点


     主 題 : 合格者が教える微生物検査の資格試験




     講 師 :松崎 奈那子(埼玉医科大学病院)
          千葉 明日香(越谷市立病院)





    参加人数 : 53名


     出席した研究班班員 :小棚雅寛、酒井利育、今井芙美、岸井こずゑ、
             佐々木真一、伊波嵩之、渡辺駿介、大塚聖也


    

    《研修内容の概要・感想など》

今回は「合格者が教える微生物検査の資格試験」というで、昨年度各試験に合格した2名の方を講師に迎え講演が行われた。

 二級臨床検査士については松崎氏より、受験の流れから試験内容、実際の試験対策まで幅広く説明があった。筆記試験対策ではグラム染色で推定可能な菌種について実際の写真が提示され形態的特徴、性状、どのような材料から分離されるのか、病原性などについて詳しく解説があった。動画試験対策ではガスバーナーの使用法、火炎滅菌の方法、性状確認培地への菌の接種方法、ディスク拡散法の判定方法などについて注意点の解説があった。昨年度よりコロナのため実技試験が動画試験に置き換わっている。動画から誤っている点を見つけ正しい手順を示す必要があることから、正確な手順を把握しておくことが大切だと感じた。寄生虫学では普段目にする機会が少ないため、日本臨床検査同学院主催の寄生虫検査法技術講習会がとても参考になったとのことであった。

 認定臨床微生物検査技師については千葉氏より受験までの流れから実際の試験内容などについて説明があった。認定研修施設に勤務していない受験者は指定講習会の受講が必須となっている。以前は試験前日に行われていたこの講習会だが、現在はWebでの開催となっている。2〜3か月間、何回でも視聴可能とのことで受験者には嬉しい変更点だと感じた。筆記試験では英文和訳があり普段英語に触れる機会の少ない受験者は英語論文を読む習慣をつけておくと良いとアドバイスがあった。実技試験ではグラム染色、分離培地からの菌種推定、主要な病原微生物の同定、薬剤感受性検査について解説があった。薬剤感受性検査では、微量液体希釈法の原理をきちんと理解しているかを問うような問題が出題されており、とても勉強になったとのことであった。認定臨床微生物検査技師の試験内容は、2014年の筆記問題しか公開されていないため非常に興味深く参考になる講演であった。

 資格取得を通して技師としての経験値が上がった、視野が広がったというようなお話を講師の2人から聞くことができた。資格取得は自身のやってきたことへの客観的評価であり、仕事へのモチベーションにつながる。本研修会の参加者数が今年度最多であったことからも、資格試験への興味・関心の高さをうかがうことができた。

文責今井芙美

 



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