埼臨技会誌 Vol.71 補冊 2024_電子ブック用
84/134

 2.自部門の業務の幅を広げ,臨床検査技師として新たな 3.検査結果報告までの時間をさらに円滑にする.【取り組み】◎宮田 浩1)管理運営・教育チーム医療 ①②看護師に代わって実施することで,看護師はカルテ記録に集中することができ負担軽減につながった.◎吾妻 広基1)~医療の最前線で頼られる検査技師へ~ササミミテティィヴヴェェーートト病病院院((タタイイ国国))かからら学学ぶぶメメデディィカカルルツツーーリリズズムム((第第2報報))  連絡先:048(866)6600緊急度や結果が出た際の報告の要不要など検査室に詳細に指示が出せるようになった.ら看護師が離れる人数を抑えることができた.た.医師による入院や転院等の判断も早くなった.【はじめに】メディカルツーリズムとは、海外で高品質かつ低価格な医療サービスを受けることである。21世紀に入りタイ国ではタクシン政権下、税収を増やす目的で国策としてメディカルツーリズムが推し進められ発展し続けてきた。その背景として英語が自由に通じるようになったこと、多くの医療技術者が欧米で先進医療技術を学び帰国し母国で医療に従事していること、物価が安く医療費も先進国に比べ割安であることが考えられる。今回2019年に続き、バンコクで国際基準の医療サービスを提供しているサミティヴェート病院にて現地調査を行う機会を得たのでその報告をする。【サミティヴェート病院】バンコク・ドゥシット・メディカル・サービス(BDMS)の傘下にある病院の1つであり、1979年にスクンビット本院が開院された。270床のベッド、400名以上の専門医が在籍し、患者全体の約20%が日本人で、1日約400人、年間のべ13万人が受診し、日本国外の病院としては世界一の日本人患者数を誇る。日本人患者のほとんどが駐在員とその【はじめに】当院では救急搬送された患者を円滑に入院へつなげられるよう,2024年4月より週に一度救急室に検査技師を一名配置しチーム医療に参画している.検査技師として実施可能な新規業務の取り組みとその効果について報告する.【目標】 1.救急室での医師・看護師の負担を軽減し,臨床検査技師ができる業務を模索する.業務にチャレンジする.①搬入された患者のモニターの装着及びバイタル測定②採血と同時に静脈路確保や血液培養1セット分採取③検体及び患者を検査室へ搬送④心電図検査や心エコー検査(心機能の確認程度)⑤検査の調整(大至急の塗抹検査や超音波検査)【効果】題名家族であり、近隣諸国の駐在員にも利用されている。2024年7月現在、3人の日本人医師ならびに日本語通訳が常駐しており、日本と同様な医療サービスを受けられることの安心感は、海外で暮らすうえで何事にも代えられない程重要であると考えられる。【今後の展望】コロナ禍によりメディカルツーリズムは一時停滞したが、再びその重要性が増している。未だ日本の医療業界は閉塞感がある一方、パンデミックは医療サービスの質とアクセスの重要性を浮き彫りにし、メディカルツーリズムへの関心を高めた。サミティヴェート病院の窓口にはタイの医療システムを学ぶための問い合わせが増加している。今後さらにアジア全域でメディカルツーリズムの概念が広がれば、医療機器や技術を輸出するビジネスチャンスが生まれると予測される。さらには医師だけでなく、看護師、臨床検査技師などの医療技術者の活躍できる場も広がり、将来の働き方の選択肢の1つになると考えられる。 ③採取した検体を検査室まで運ぶことで,検体ごとでの   CTや超音波検査時に患者搬送することで救急室か ④⑤必要時すぐに検査実施が可能となり迅速化に成功し【結語】 現在は週に一回の業務だが,現場から検査技師を配置したことで感謝の声もいただけている.今後は配置日数や要員の増加に向けて取り組んでいきたい.個人的には配属前にICLS(二次心肺蘇生)インストラクターを取得したことで,臆せず心肺蘇生を行うことができている. 今後は認定救急検査技師の取得や講習会参加等知識や 技術の向上に努め、救急医療を通しチーム医療に更なる貢献をしたい.         連絡先048-296-4837◎宮田 浩1)学校法人明星学園 国際医療専門学校1)学校法人明星学園 国際医療専門学校1)◎吾妻 広基1)医療生協さいたま生活協同組合 埼玉協同病院1)医療生協さいたま生活協同組合 埼玉協同病院1)82タタススククシシフフトト/シシェェアアにによよるる業業務務拡拡大大ととそそのの効効果果サミティヴェート病院(タイ国)から題学名ぶメディカルツーリズム(第2報)タスクシフト/シェアによる業務拡大とその効果教育EntryNo. 50チーム医療~医療の最前線で頼られる検査技師へ~教-1(9:40~9:50)チ-1(9:50~10:00)EntryNo. 41

元のページ  ../index.html#84

このブックを見る