■■■■■■■■■■■■■7月に発売したナノピア■SP-Dについて紹介する。ナノピア■SP-Dはラテックス免疫比濁法を用いて測定○横田 佳那代(積水メディカル株式会社)○横田■佳那代(積水メディカル株式会社)■ ~ナノピア■SP-Dのご紹介~ 間質性肺炎のバイオマーカー 【ナノピア■SP-D■製品概要】(1)製品名一般的名称■サーファクタント蛋白Dキット製品名■■■ナノピア■SP-D(2)使用目的血清又は血漿中のサーファクタントプロテインD(SP-D)の測定(3)測定法ラテックス免疫比濁法(定量)(4)特徴・試薬の調製が不要の液状試薬・各種自動分析装置での測定が可能・血清、血漿での測定が可能(5)測定範囲■15.0~1,000.0 ng/mL(日立自動分析装置3500による)(6)カットオフ値■109.8 ng/mL資料請求先:■積水メディカル株式会社■カスタマーサポートセンター■03(5520)1355■【はじめに】間質性肺炎は様々な原因から肺の間質組織(肺胞壁など)に炎症や損傷が起こり、線維化が進みガス交換がうまくできなくなる疾患である。通常、肺胞上皮が障害された場合、残存している肺胞上皮細胞が分化し修復される。しかし、何らかの刺激により肺胞上皮および肺胞壁で炎症が起き、刺激が継続することで修復が正常に行われず不可逆的に線維化し構造破壊を起こす。間質性肺炎は現時点で原因不明なものと、原因が明らかなものに大別され、原因不明なものを総称して特発性間質性肺炎(IIPs)と呼ばれている。また、後者には、膠原病に伴う間質性肺疾患、職業環境性間質性肺疾患(過敏性肺炎、じん肺)、医原性肺疾患(薬剤性肺障害、放射性肺臓炎)、サルコイドーシス、その他稀なILDが含まれる。間質性肺炎のバイオマーカーは様々な診療科から検査依頼があるのが特徴である。【間質性肺炎のバイオマーカー】サーファクタントプロテインD(SP-D)は肺サーファクタント蛋白質の1種であり、主に肺胞Ⅱ型上皮細胞およびクララ細胞から産生される。SP-Dは、肺に障害がおこると肺組織から循環血液中に漏出するため、血中濃度は肺組織の障害の程度を反映すると考えられ、肺胞蛋白症、間質性肺炎などの補助診断に有用な肺特異的診断マーカーとして血中濃度の測定が行われている。SP-Dは、KL-6に比べ分子量が小さいこと、肺サーファクタント中の脂質と結合しない状態で存在することなどから、肺胞基底膜の障害が比較的軽度の段階から血液中に漏出すると推定されており、病勢に鋭敏な反応を示すことが特徴とされている。ことが特徴である。本発表では間質性肺炎に関する基礎的な情報と共に昨年しており、各種自動分析装置を用いて測定できることが特徴である。1999年から間質性肺炎の診断薬として、SP-D、SP-A、KL-6が保険収載され、現在、日常診療で広く測定されている。KL-6は、河野らが樹立した抗KL-6マウスモノクローナル抗体が検出する主にⅡ型肺胞上皮細胞表面にあるMUC-1上の物質である。間質性肺炎で血清中のKL-6値は、健常者及び他の呼吸器疾患に比較して有意に高く、ROC分析において、血清中のKL-6値は診断的有用性が高い指標であることが確認されている。SP-AもKL-6、SP-Dと同様に間質性肺炎のマーカーであるが、存在様式の違い等によって、それぞれの相関性は低い<ナノピア■SP-D外観>119間質性肺炎のバイオマーカー~ナノピア SP-Dのご紹介~CM演題-4免疫血清CM-4(第8会場 905号室 10:50~11:05)
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