埼臨技会誌 Vol.71 補冊 2024_電子ブック用
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◎伊藤 綾香1)、荒瀬 翔1)、磯崎 誉斗1)、勝俣 双葉1)、斎藤 百花1)、岡田 茂治2)一 般◎竹内 彩音1)、中野 博貴1)、渡邉 裕樹1)、奈良 豊1)、大野 優子1)、室谷 孝志1)、竹下 享典1)ががんん死死亡亡者者数数第第1位位ででああるる女女性性のの大大腸腸ががんんへへののががんん検検診診デデーータタ解解析析かかららののアアププロローーチチ◎伊藤 綾香1)、荒瀬 翔1)、磯崎 誉斗1)、勝俣 双葉1)、斎藤 百花1)、岡田 茂治2)埼玉県立大学 健康開発学科 検査技術科学専攻1)、埼玉県立大学2)埼玉県立大学 健康開発学科 検査技術科学専攻1)、埼玉県立大学2)◎竹内 彩音1)、中野 博貴1)、渡邉 裕樹1)、奈良 豊1)、大野 優子1)、室谷 孝志1)、竹下 享典1)埼玉医科大学 総合医療センター1)埼玉医科大学 総合医療センター1)【はじめに】大腸がん検診は、平成4年(1992年)より老人保健事業に基づき実施され、平成10年(1998年)から一般財源化となり市町村が自ら企画・立案し、実施する事業として位置づけられている。近年、女性におけるがんによる死亡者数で大腸がんが1位となり増加傾向が見られている。大腸がん検診データを集計し、女性へのさらなる有効な活用を目的に検討を行った。【方法】集計基礎データ:「政府総合統計窓口」を検索し、e-Stat内で「地域保健・健康増進報告 大腸がん検診」と検索して2022年度の地域保健・健康増進事業報告(健康増進編)都道府県表データを入手した。全国の大腸がん検診の精検受診率、便Hb検査陽性率、がん発見率、罹患者数等の項目について検討を行った。【結果】 相対比(異常あり/異常なし)は1.03~2.89と加齢とともに精検後異常あり受診者数は増加傾向が見られた。がん発見率も40~44歳と80歳以上の比較では2.81倍に増加した。精検未受診者と未把握者を含め便ヘモグロビン検査による一次スクリーニングで陽性と判断されたすべての受【はじめに】ファブリー病とはX連鎖遺伝の先天性代謝異常であり,αガラクトシダーゼAの遺伝子変異により糖脂質グロボトリアオシルセラミド(Gb3)が全身の血管内皮細胞などに蓄積し,四肢末端痛や心肥大,腎不全などを引き起こすライソゾーム病の一種である.今回,我々は肉眼的血尿を主訴に受診した女性患者の尿沈渣中に偶然マルベリー小体を発見し,これを契機にファブリー病と診断された症例を経験したので報告する.【症例】10歳代女性.既往歴はなく,父は不整脈で無汗であったが,35歳で亡くなっている.患者は20XX年1月に肉眼的血尿・側腹部痛により当院を受診した.【初診時検査結果】尿検査で潜血(3+),尿蛋白定量193 mg/dL,尿β2MG 2046 μg/Lであったが血液検査では異常は認められなかった.【経過】20XX年2月の尿沈渣検査でマルベリー小体が認められ,フ診者が精検を受けた場合についてシミュレーションを行った。40~44歳、45~49歳では大腸がんと大腸がん疑い症例が34~35%増加し、80歳以上では42%増加する結果が得られた。【考察および結語】便ヘモグロビン検査によるがん検診はがんによる死亡者を減少させるという科学的根拠が証明されている。今回の検討で40~49歳と80歳以上で特に精検受診の重要性が再確認された。この年齢での精検受診勧奨を積極的に進めることで大腸がんの早期発見につながり、死亡者数の減少に役立つものと考えられた。さらに受診者にもわかりやすく理解しやすく大腸がん検診の有用性を提示していくことも受診勧奨に役立つものと考える。        連絡先048-973-4797ァブリー病が疑われた.同年4月に遺伝子検査を実施しGAL遺伝子に変異が認められたが,心機能は良好で四肢末端痛もないため早期治療は行わない方針となった.【考察】X連鎖遺伝の遺伝形式であるためファブリー病の症状には男女差があり,女性は男性と比較して軽症であることが多い.今回の症例は臨床症状に乏しい女性のヘテロ患者であり,マルベリー小体以外の所見は出ていないため,見逃すと診断が遅れる可能性があった.マルベリー小体はその他の類似成分との鑑別が難しいが,尿沈渣検査で様々な形態のマルベリー小体を観察し,経験を有することが重要である.【結語】本症例を経験して,尿沈渣検査がファブリー病のスクリーニングとして重要であることを再認識することができた.連絡先:049(228)3496尿尿沈沈渣渣検検査査かからら診診断断にに至至っったた女女児児ののフファァブブリリーー病病104がん死亡者数第1位である女性の大腸がんへのがん検診データ解析からのアプローチ尿沈渣検査から診断に至った女児のファブリー病EntryNo. 100一般一般EntryNo. 69般-12(11:20~11:30)般-13(13:05~13:15)

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