埼臨技会誌 Vol.71 補冊 2024_電子ブック用
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%一 般―従来法と新規法の比較検討―◎旭 萌音1)、平野明花里1)、久保田 亮2)◎西川 龍馬1)、山田 麗華1)、杉田 武紀1)、山本 珠貴1)、森 宏子1)、関根 和晃1)、渡部 三保1)、鈴木 朋子1)◎西川 龍馬1)、山田 麗華1)、杉田 武紀1)、山本 珠貴1)、森 宏子1)、関根 和晃1)、渡部 三保1)、鈴木 朋子1)医療法人社団愛友会 上尾中央総合病院1)医療法人社団愛友会 上尾中央総合病院1)◎旭 萌音1)、平野明花里1)、久保田 亮2)埼玉県立大学大学院1)、埼玉県立大学2)埼玉県立大学大学院1)、埼玉県立大学2)尿尿沈沈渣渣異異型型細細胞胞レレポポーートト作作成成にによよるる異異型型細細胞胞検検出出率率向向上上へへのの試試みみ尿尿中中エエククソソソソーームム回回収収のの最最適適化化致率を算出した.細胞診陽性との一致率細胞型判定一致率【考察】細胞診陽性との一致率は差が見られないが上半期に気づけなかった症例の拾い上げが可能になったことで下半期の異型細胞疑い報告数が増加したと考える.さらに,腺癌や扁平上皮癌の細胞型判定一致率では上昇が見られレポートからの振り返りで臨床所見や画像診断,前回の細胞所見や細胞診結果との比較が可能となり,力量向上に繋がったと考える.また,尿沈渣経験1年未満の技師でも計50枚作成しており,ベテラン技師とのコミュニケーションを通して教育面にも役立つと考える.【結語】今回の試みを通して力量維持・向上をさせることができた.今後さらに異型細胞検出率向上及び付加価値のある報告を目指していきたい.連絡先:048-773-1111(内線2413)時尿からエクソソームを単離した.3)解析方法エクソソームの解析はSDS-PAGE法で電気泳動を行った.泳動後,銀染色を行った.また,ウエスタンブロット法を用いてエクソソームのマーカーとして用いられるCD9,CD63,CD81を確認した.【結果】ポリマー沈殿法と比較し,ハイドロゲル吸着法を用いて精製したエクソソームは検出された蛋白質バンドが少なかった.また,ポリマー沈殿法を用いて精製したエクソソームではCD9,CD63,CD81全てバンドの発現が確認できたのに対し、ハイドロゲル吸着法を用いて精製したエクソソームではCD9のバンドのみ検出された.【まとめ】ポリマー沈殿法と比較してハイドロゲル吸着法は,夾雑物の混入を抑えられている可能性が高いが,エクソソーム濃度がそれほど高くないため,エクソソーム中蛋白質の解析をするには量不足である可能性が高いと考えられる. 上半期90.988.380.00.0下半期89.187.688.9100.0【はじめに】当科には日常業務として10名が尿沈渣業務に従事しており,全員の力量維持・向上が課題となっている.今回我々は尿沈渣異型細胞レポート作成による異型細胞の検出率向上を目指した試みを行ったので報告する.【対象】2023年度に鏡検を実施した23,652件(人間ドック検体含む)【方法】①異型細胞報告に際して「尿沈渣検査2010」に記載されている異型細胞報告時の細胞情報付記が重要であることから尿沈渣所見,細胞型判定,尿沈渣細胞写真,細胞診結果記入欄を設けた尿沈渣異型細胞レポートを作成しレポートの記述方法と異型細胞観察時のポイントを含めた講義を実施②異型細胞疑いと報告した症例についてレポートへ記録し,細胞診結果や他の臨床所見を併せた振り返りを行った.【結果】細胞診依頼数に対する異型細胞疑い報告数は上半期1141件中89件(7.8%)下半期1303件中162件(12.4%)であり下半期に74件増加した.そのうちレポート作成数は194枚であり細胞診からの振り返りが可能な174枚から一【はじめに】エクソソームは細胞から分泌される直径50~150nmの顆粒状の物質で,その表面は細胞膜由来の脂質,蛋白質を含み,内部には核酸や蛋白質など細胞内の物質を含んでいる.尿中にもエクソソームが存在しているが,回収には高コストで時間がかかる超遠心法が主流であり,臨床応用には不向きである.そのため,エクソソーム精製キットは数多く開発されてきた.これまでに当研究室ではキット間の原理の比較を行っており,ポリマー沈殿法での回収が良いことが分かっている.最近,新しい原理のキットが開発された.そこで本研究では,臨床応用に適している原理を探求するため,2つの原理のキットの比較を行うことを目的とする.【方法】1)ポリマー沈殿法Total Exosome Isolation Reagent (from urine) キット(Invitrogen) を用い,随時尿からエクソソームを単離した. 2)ハイドロゲル吸着法EXORPTION Extracellular vesicles purification kit を用い,随尿路上皮癌腺癌扁平上皮癌連絡先:048(973)4799102尿沈渣異型細胞レポート作成による異型細胞検出率向上への試み尿中エクソソーム回収の最適化–従来法と新規法の比較検討–般-8(10:40~10:50)般-9(10:50~11:00)一般EntryNo. 74一般EntryNo. 91

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