埼臨技会誌 Vol.70 補冊 2023_電子ブック
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血 液 80連絡先:04-2995-1511(3206)◎福島 明音1)、中山 智史1)、山本 由貴子1)、伏見 真也1)、菊池 武彦1)、緒方 衝1)、松熊 晋1)◎福島 明音1)、中山 智史1)、山本 由貴子1)、伏見 真也1)、菊池 武彦1)、緒方 衝1)、松熊 晋1)防衛医科大学校病院1)防衛医科大学校病院1)◎河野邉 和弘1)、小澤 瞳1)、中村 哲也1)、巖崎 達矢1)、佐瀬 勝也1)◎河野邉 和弘1)、小澤 瞳1)、中村 哲也1)、巖崎 達矢1)、佐瀬 勝也1) 東松山医師会 東松山医師会病院1) 東松山医師会 東松山医師会病院1)【はじめに】inv(16)(p13.1q22)を伴う急性骨髄性白血病【症例】70歳,男性.他院にて白血球減少,末梢血液像に【検査所見】初診時の血液検査所見は,WBC 2400/µL【背景・目的】活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)は,内因系凝固因子のスクリーニングや抗凝固薬のモニタリングに利用されている. 日常検査では,リン脂質および分析法に応じた活性化剤の多様な組み合わせの試薬が普及しており,抗凝固薬などに対する感受性が異なることが報告されている. 今回,レボヘムAPTT SLAの基礎的検討およびヘパリン感受性について対象試薬との比較検討を行ったので報告する.■■■■■■■■■■■■■■■■■■【使用機器・試薬】検討試薬として,レボヘムAPTT SLA(シスメックス株式会社:合成リン脂質,エラグ酸:以下,Rev),対象試薬としてトロンボチェックAPTT(シスメックス株式会社:ウサギ脳リン脂質,エラグ酸:以下,TC)を使用し,測定装置は全自動血液凝固測定装置CS-1600(シスメックス株式会社)を使用した.■■■■■■■■■■【方法】Revの基礎的検討として ①同時再現性,②日差再現性,③ロット間差,④ヘパリン感受性,⑤TCとの相関性を実施した.■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【結果】①コアグトロールⅠXおよびコアグトロールⅡX(AML)は,顆粒球系・単球系細胞への分化傾向を呈し,異常好酸球の出現を特徴とする病型である.また,FAB分類ではM4Eoに認められるが,ごく一部のM1・M2でも報告される.今回我々は形態学的にM2を呈したinv(16)(p13.1q22)を伴ったAMLを報告する.BLASTを認めた為,当院紹介受診となった.(Blast 6.0%,Stab 1.0%,Seg 16.0%,Mono 11.0%, Lymph 65.0%, AT-LY 1.0%),RBC 377万/µL,Hb12.8g/dL,PLT 11万/µL,LD 248U/Lであった.骨髄検査所見では,NCC 1.08万/µL,Mgk 2以下/µL,BLAST合計20.8%(NEC 73.2%)を認め,それらにAuer小体,核形不整がみられた.また,一部の成熟好中球にAuer小体を認めた.特殊染色では,MPO染色陽性,EST(ASD)染色一部陽性.FCM解析では,CD13,CD33,CD34,CD117,HLA-DRが陽性,CD14陰性,追加検査で実施した血清リゾチームは陰性.遺伝子・染色体検査にて,CBFB-MYH11陽性,inv(16)(p13.1q22)を認めた.以上より,単球系細胞は否定的であり,形態学的にM2を呈するinv(16)(p13.1q22)を伴うAMLと診断された.【結語】今回の症例では,BLASTと成熟好中球にAuer 小体,形態学的ではM2を呈していたが,染色体検査にてinv(16)(p13.1q22)の染色体異常を認めた.inv(16)(p13.1q22)を伴うAMLは単球系の増加,異常好酸球の出現などの特徴的所見から染色体異常の予測が可能と報告されている.しかし,本症例では形態学的特徴から染色体異常の予測は困難であった.今回のような非典型例では,形態学的所見に加えFCM解析,染色体検査,遺伝子検査などを総合的に判断することに加え,単球系マーカーなどの追加検査の提案を積極的に行い,腫瘍系統の鑑別をすることが重要であると考えられた.(以下,CG1,CG2)を10回連続測定した結果,CV:0.4~1.2%であった. ②CG1,CG2を8日間連続で測定し,CG2において6日目以降で5.0%の低下が認められた. ③凝固検査の依頼があった残余検体(N=20)を用いて2ロットの試薬で測定した結果,それぞれ28.32±2.70,27.75±2.63(平均値±SD)であった. ④CG1に未分画ヘパリンを添加し,終濃度0.0,0.2,0.4,0.6,0.8IU/mLに調整した試料を両試薬で測定し,ヘパリン無添加試料に対してAPTT比を算出した結果,0.4IU/mLのAPTT比は,Revが2.02,TCが1.72であった. 0.8IU/mLのAPTT比はRevが5.35,TCが3.40となり,in vitroにおけるヘパリン感受性はRevがTCに比べ高かった. ⑤凝固検査の依頼があった残余検体(N=67)を用いてRev(y)とTC(x)で相関性を確認した結果,y=0.788x+1.99 r=0.892であった.■■■■■■■■■■【考察】対象試薬との相関では測定値が短い傾向が認められたため,変更の際には注意する必要性がある. Revのヘパリン感受性は高いものであったが,今後は臨床検体による検討を行っていく予定である. ■連絡先:0493(24)7871 inv(16)(p13.1q22)を伴いFAB分類M2を呈したAMLの症例レボヘムAPTT SLA試薬導入に伴う現行試薬との比較検討 血-1(9:30~10:40)血-2(9:30~10:40)inv(16)(p13.1q22)を伴いFAB分類M2を呈したAMLの症例レボヘムAPTT SLA試薬導入に伴う現行試薬との比較検討血液EntryNo. 14血液

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