埼臨技会誌 Vol.70 補冊 2023_電子ブック
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た.【結果】心電計4台の心電計数値情報は,①PR間隔(msec)平均:156.979∼157.443,標準偏差:3.218∼3.407,CV:0.0205∼0.0217 ②QRS幅(msec) 平均:83.670∼83.868, 標準偏差:1.200∼1.451,CV:0.0143∼0.0173 ③QRS平均電気軸(度) 平均:385.152∼386.403,標準偏差:2.887∼2.996,CV:0.0075∼0.0078 ④QT間隔(msec) 平均:65.403∼65.616,標準偏差:1.389∼2.556,CV:0.0235∼0.0391 ⑤RV5(mV) 平均:1.263∼1.268,標準偏差:0.006∼0.019,CV:0.0050∼0.01511であった.【考察】4年間の心電計数値生 理◎楠本 莉子1)、大熊 ちひろ1)、澤 朋良1)、内山 健二1)、中島 あつ子1)、党 雅子1)、春木 宏介1)◎楠本 莉子1)、大熊 ちひろ1)、澤 朋良1)、内山 健二1)、中島 あつ子1)、党 雅子1)、春木 宏介1)獨協医科大学埼玉医療センター1)獨協医科大学埼玉医療センター1)◎古郡 麻衣1)、横山 彩華1)、竹内 久美1)、相澤 梨恵1)、内山 健二1)、中島 あつ子1)、党 雅子1)、春木 宏介1)◎古郡 麻衣1)、横山 彩華1)、竹内 久美1)、相澤 梨恵1)、内山 健二1)、中島 あつ子1)、党 雅子1)、春木 宏介1)獨協医科大学埼玉医療センター1)獨協医科大学埼玉医療センター1)73ID番号を設定し, 計測データは生理検査システムに保存管理し,データ抽出はCSVファイルにて行い,2019年1月~2023年6月に記録した心電計数値情報データをもとに各項目の平均値, 準偏差(SD), 変動係数(CV)を求め評価し模擬波形発生装置を用いた長時間心電図記録器の妥当性および機種間差の評価方法の試み【はじめに】日本におけるISO15189は,2003年に第1版が制定され,2022年に第4版へと改定が行われた.改定がなされる度に,生理機能検査に求められる要求事項も変化し,今回の第4版改定では,生理機能検査室で扱う検査機器に対しての妥当性評価の要求が高まっている.今回,われわれはISO15189:2022(第4版)の要求事項に対応するため,長時間心電図記録器の妥当性および機種間差を確認する手段として,模擬波形装置であるECGチェッカを用い検討を行ったので報告する.【使用機器】長時間心電図記録器RAC-5103(日本光電工業株式会社)8台,ECGチェッカAX-301D(日本光電工業株式会社),誘導コードBA-532DH(日本光電工業株式会社), 長時間心電図解析装置DSC-5500(日本光電工業株式会社)【方法】記録方法:日本光電のECGチェッカは長時間心電図記録器に対応していないため,以下の接続で計測を行なった.[N]:[RF/N],[Ch1(+)]:[C6],[Ch1(-)]:[C1],[Ch2(+)]:[C4],[Ch2(-)]:[C2]. ECGチェッカのVPCモード(心拍数,3拍正常波形+1拍心室性期外収縮:VPC出現率60bpm 【はじめに】当検査部の心電計の精度管理は, 年1回の販売メーカーによる心電計保守点検と日常点検表による動作確認を行う方法で管理してきたが,2019年以降は心電計の精度を客観的に評価する目的で心電計数値情報をもとに精度管理を行い,自施設で設けた基準範囲をもとに評価を行っている(第1報).今回,われわれは心電計数値情報による内部精度管理を4年間行った結果,精度管理に心電計数値情報を使用する利点について若干の知見を得たので報告する.【使用機器】多機能心電計カルジオファックスG ECG2550 4台,ECGチェッカ AX-301D,生理検査システムPrime Vita Plus(日本光電工業株式会社)【方法】心電計数値情報の計測は,週1回業務中にECGチェッカを用いて,以下の5項目の計測を行った.①PR間隔,②QRS幅,③QRS平均電気軸,④QT間隔,⑤RV5.各心電計に固有形データを長時間心電図解析装置にて解析を行い, ①心拍数(HR)②VPC検出率(%)③CAL波形(10mV)の計測を(SD), 変動係数(CV)を求めた.【結果】①HR:平均60bpm,SD 0.0,CV 0.0 ②VPC検出率:平均25.2%,SD 0.41,CV 0.02,③CAL波形:平均10.0mV,SD 0.0,CV 行った. CAL波形は自動計測できないため,目視にて計測を行った.長時間心電図記録器8台の平均値, 標準偏差情報の各項目のCVは最大で0.03程度であり,バラツキの少ない安定した状態であったことが確認できた. 精度管理に心電計数値情報を使用する利点は,計測項目の管理図作成が可能となり,継時的な機器のバラツキの視覚化,機器の異常検知,原因の調査及び対策の迅速化に利用できることである. また,この内部精度管理法は,簡便で,且つデータ管理も検査システムの利用が可能であることから,記録者の技術に左右されずに行うことができ,内部精度管理として有用と考えられる.(連絡先:048-965-1111)25%)で1分間以上記録を行い,その後CALモードでCAL波形を記録した.解析方法: 上記方法で記録した波0.0【まとめ】今回検討に使用した長時間心電図記録器8台は,ECGチェッカのモード設定値通り記録がされている事が確認でき, 妥当性は良好であった. また,長時間心電図記録器8台間においてデータのバラツキは認められず,機種間差は確認されなかった.今回の検討の結果,模擬波形発生装置を用いた妥当性および機種間差の評価方法は,長時間心電図記録器の妥当性および機種間差を確認する手段として有用だと考えられる. 連絡先 048-965-1111(3222)自動計測機能による数値情報を用いた心電計の精度管理の試み 第2報生-5(9:30~11:05)生-6(9:30~11:05)生理EntryNo. 8生理EntryNo. 12模擬波形発生装置を用いた長時間心電図記録器の妥当性自動計測機能による数値情報を用いた心電計の精度管理の試みおよび機種間差の評価方法の試み第2報

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