埼臨技会誌 Vol.70 補冊 2023_電子ブック
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生 理 ◎竹内 麻友1)、野瀬 幸子1)、小久保 和美1)、里見 成美1)、荒木 彩香1)、野瀬 和彦1)◎竹内 麻友1)、野瀬 幸子1)、小久保 和美1)、里見 成美1)、荒木 彩香1)、野瀬 和彦1)深谷赤十字病院1)深谷赤十字病院1)○柏本 楓子,小島 弥子,舘野 結衣,中谷 帆乃加,大塚 裕子,庄司 拓哉,植松 明和大東文化大学 スポーツ・健康科学部 健康科学科運動神経伝導検査におけるMartin-Gruber吻合の検出 71【はじめに】臓器移植法が施行されてから25年経ち,当院では2回脳死による臓器提供を行った.法的脳死判定を行ってから約10年経過し,脳死判定検査の経験のある検査技師の減少が課題となっていた.また,脳死判定委員会でも脳死判定検査の一連の流れを把握している関連スタッフが減少しているため,昨年度脳死判定検査のシミュレーションを行った.今回,このシミュレーションについて報告する.【方法】今回のシミュレーションでは,手順や手技の確認,検査の一連の流れを把握することが重要だと考え,2回に分けて行った.一回目は生理検査部門の検査技師で当院の生理検査室を用い,当院で作成したマニュアル,チェックリストを基に確認を行った.二回目は医師・看護師・事務員の同席のもと,一連の流れを把握するためにICUの病室で周辺機器を用意し,実際の状況に近い状態でシミュレーションを行った.被検者をたて,検査の簡単な流れ,周辺機器や必要な備品の確認を行った.【結果】一回目では,検査の手順や手技を確認することができたが,マニュアルとチェックリストの更新と検査機器の脳〇柏本楓子,小島弥子,舘野結衣,中谷帆乃加,大塚裕子,庄司拓哉,植松明和 大東文化大学 スポーツ・健康科学部健康科学科【はじめに】Martin-Gruber吻合(MGA)とは,正中神経小手筋枝の一部が,前骨間神経を経由して尺骨神経へ至り,本来の尺骨神経支配筋を正中神経が支配する代表的な神経破格である.今回われわれは短母指外転筋(APB)・小指外転筋(ADM)の2チャンネル同時導出法を用いたMGAの検出について検討し,若干の知見を得たので報告する.【対象】本学にて2023年6~7月の期間に運動神経伝導検査を施行した学生被検者30名(男性:14名,女性16名),平均年齢21.0才の両側上肢60肢を対象とした.【方法】検査方法はAPB・ADMの2チャンネル同時導出法を用い,正中神経を手関節(遠位)部と肘下(近位)部にて刺激し,それぞれAPBおよびADMより同時に複合筋活動電位(CMAP)を記録した.MGAの判定基準としては,①正中神経近位部刺激によりADMに陰性電位を認めた場合,②遠位および近位部刺激により導出されたCMAPの形状が異なり,後者CMAPの立ち上がりが陽性からはじまる場合,③近位刺激CMAP振幅>遠位刺激CMAP振幅の場合,以上の①~③について1つでも合致する場合はMGA疑いと判定した.使用機器は日本光連絡先:048(571)1511 内線 1910 当院での法的脳死判定脳波検査シミュレーションの実施死判定検査用の設定が必要であると分かった.マニュアルとチェックリストは,今回上がった問題点を基に検討し,修正を行った.機器の設定では,脳死判定検査用の設定を作成した.二回目では一回目で修正したマニュアルを用い検査は滞りなく行えたが,周辺機器によるアーチファクトが混入してしまうことが問題となった.そのため,可能な限り機器の電源は切る,検査機器と周辺機器の距離を離すというガイドラインに基づいた対策を立て,来年度のシミュレーションで再検討することになった.【考察】今回のシミュレーションで,ルーチン帯で行っている検査とは手順が違うため,定期的な手順,手技の確認が必要であると分かった.また,法的脳死判定検査では,関連スタッフとの事前の情報共有や連携が円滑に検査を行うために重要であり,それには定期的なシミュレーションを行っていくことが有効だと感じた.現在残っているアーチファクト混入の課題を含め,十分な体制を整えるために,今後更なる検討を行っていきたい.電社筋電図計MEB-9600を用いた.【結果】正中神経近位部刺激にて,30名60肢中MGAが疑われたのは4名5肢であった.内訳としては,男性1名が両側,男性2名および女性1名が片側にMGAが疑われた.そのうち1肢においては,判定条件①~③のすべてに合致した.また,判定条件③のみに合致した6肢を認めたが,測定肢の固定をおこなうことで、すべてが遠位刺激CMAP振幅>近位刺激CMAP振幅となったため,判定条件③のみでのMGA疑いは認めなかった.【考察】MGA疑いと判定されたのは8.3%(5/60肢),そのうち1肢においては,MGAのため正確な振幅や運動神経伝導速度の計測は不可能であった.スクリーニング検査で左右どちらかの正中神経をおこないMGAが疑われた場合は,本研究より両側にMGAを疑う確率は低いことから,対側を用いることが有効な場合があると考えられた.今回の研究では判定基準③のみでのMGA疑いは認められず,刺激による手の動きに伴いAPB筋腹のずれが生じた可能性が考えられた.本研究を継続し,MGAの両側率や判定基準③のみのMGA疑いの有無などを精査していきたい.連絡先:0493-31-1501 生-1(9:30~11:05)生-2(9:30~11:05)当院での法的脳死判定脳波検査シミュレーションの実施運動神経伝導検査におけるMartin-Gruber吻合の検出生理EntryNo. 5生理

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