埼臨技会誌 Vol.70 補冊 2023_電子ブック
103/116

 【結語】 『LZテスト‘栄研’CRP-RV』は、従来品との相関性を維持しつつ、高感度かつ広範囲の測定を可能とし、さまざまな臨床判断に活用可能な製品です。 当日は他機種での性能も交えてご紹介させていただきます。○井上 直子(栄研化学株式会社)101【はじめに】 C反応性蛋白(C-reactive protein : CRP)は体内の炎症や細菌感染、組織の破壊により増加する代表的な急性相反応蛋白です。臨床の現場では、高頻度に測定される炎症マーカーであり,その測定精度が重要となっています。 近年では動脈硬化における慢性炎症との関係性から高感度測定系のCRPがリスクファクターとして注目されております。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)においてもCRP値の上昇が確認されており,COVID-19の重症度の予測因子となり得る報告やCOVID-19患者の静脈血栓塞栓症や急性腎障害,重症疾患,院内死亡率と強く関連しているという報告もされおり、低濃度域から高濃度域の幅広い測定レンジが臨床で求められております。 栄研化学株式会社は,最新の国際標準物質ERM®-DA474/IFCCに準拠した,高感度かつ広範囲に測定可能なC反応性蛋白キット,『LZテスト‘栄研’CRP-RV』を開発いたしました。【測定原理】 検体に抗ヒトCRP抗体を吸着させたラテックス粒子の浮遊物を混合し、CRPと抗ヒトCRP抗体が結合してラテックス凝集塊を光学的に検体内のCRPを測定するラテックス凝集免疫比濁法を原理としております。【試薬内容】製品名:LZテスト‘栄研’CRP-RV届出番号:09E1X80001000004貯蔵方法:2〜10 ℃有効期間:1年間【試薬特徴】血清または血漿中のC反応性蛋白測定試薬測定範囲:0.008〜36mg/dL国際標準物質ERM®-DA474/IFCCに準拠【試薬性能_例示】■測定装置:7180型日立自動分析装置■ 併行精度:2濃度の管理血清をN=20で連続測定した結果、CVは0.84〜1.19%となっております。■ 試薬安定性(装置内保存):初日のみキャリブレーションを実施して28日間安定が確認されております。■ 直線性:40mg/dLの試料を用いた10段階希釈による検討の結果、36mg/dLまでの直線性が確認されております。■ 検出限界:±2.6SD法にて0.006mg/dLの検出感度が確認さております。 ■ 従来品との相関性:y=0.995x+0.068r=0.9994と、従来品との相関性は維持されております。■ 共存物質の影響:抱合型ビリルビン20mg/dL、遊離型ビリルビン20mg/dL、ヘモグロビン500mg/dL、乳び(ホルマジン濁度)2000度まで測定値への影響は認められませんでした。資料請求先:03(5846)3282CM演題-4免疫血清CM-4(第4会場 601号室 10:50~11:05)-高感度かつ広範囲の測定を可能にした汎用自動分析装置用試薬-新製品「LZテスト‘栄研’CRP-RV」のご紹介

元のページ  ../index.html#103

このブックを見る