埼臨技会誌 Vol.68
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◎藤島 香1)、吉田 あゆみ1)、杉山 真理絵1)、篠埼 美苗1)、鵜野 礼子1)、渡辺 智美1)◎藤島 香1)、吉田 あゆみ1)、杉山 真理絵1)、篠埼 美苗1)、鵜野 礼子1)、渡辺 智美1)上尾中央医科グループ アルシェクリニック1)上尾中央医科グループ アルシェクリニック1)◎伊東 尚輝1)、田中 詩織1)、丸山 陽介1)、吉田 典子1)、萩原 良枝1)、松澤 秀司1)◎伊東 尚輝1)、田中 詩織1)、丸山 陽介1)、吉田 典子1)、萩原 良枝1)、松澤 秀司1)医療法人社団協友会 吉川中央総合病院1)医療法人社団協友会 吉川中央総合病院1)74254人337人女性:BMI減少群  P<0.052018年度2019年度90人369人当院におけるBMIの増減と脂肪肝の超音波所見の変化について超音波検査が有用であった若年男性における胆嚢捻転症の一例【はじめに】腹部超音波健診において前回受診時と脂肪肝の判定が異なるケースがある.その要因のひとつとして挙げられるのは体重の増減である.今回BMIの増減と脂肪肝の超音波所見の変化について検討した.【方法】2018年4月から2020年3月の間に当院で腹部超音波検査と身体測定検査を2年連続で行った7961人(男性4235人・女性3726人,平均年齢48歳)を対象とした. BMIの増減が少ないと脂肪肝の変化は明らかではなかったため,BMI変化における平均値+1SD以上の増加を増加群,平均値-1SD以上の減少を減少群とした.脂肪肝の判定は日本超音波医学会が定めている「脂肪肝の超音波診断基準」に基づいて判定した.【結果】2018年度のBMI平均は24.0±3.55・脂肪肝の割合は30%,2019年度のBMI平均は24.1±3.59・脂肪肝の割合は29%であった.1年間におけるBMIの増減と脂肪肝の変化との相関を男女別に検討したものを右表に記載する.【はじめに】胆嚢捻転症は肝床部での固定が不十分であるために発症することが多く,疫学的には高齢の痩せた女性に多いとされている.今回若年男性で胆嚢捻転症の一例を経験したので報告する.【症例】19 歳男性,既往歴無し.数日前からの腹痛と便秘を主訴に受診し内服処方されたが改善せず翌日精査となった.血液検査では炎症反応を認めるも右季肋部の圧痛は軽度であった.単純 CT では胆嚢壁に全周性の浮腫がみられ,急性胆嚢炎疑いにて入院となった.翌日の腹部超音波検査において,胆嚢は頸部側と底部側で分断するように描出され,注意深く観察するとわずかに連続性を認めた.胆嚢壁は頸部側で正常であったが,底部側では最大16mmと著明に肥厚しており,壁内には血流を伴わない不均一な低エコー部分を認めた.内腔に明らかな結石や胆泥は認めなかった.また,造影CTにおいても胆嚢頸部では壁肥厚はなく,体部から底部で著明に壁肥厚しており,頸部での胆嚢捻転が疑われた.以上より急性胆嚢炎,胆嚢捻転症疑いにて同日腹腔鏡下胆嚢摘出術施行となった.男女とも,BMIが平均値-1SD以上の減少群においては有意に脂肪肝の超音波所見数が減少した.【考察】BMIの減少すなわち体重の減少は脂肪肝の改善に寄与する事が示唆された.連絡先:048-640-6561手術時には明らかな捻転状態ではなかったが,肝床部での固定は頸部での小範囲であり,底部側は容易に回転しやすい状態であった.また,頸部から体部への移行部付近に総胆管側からの脂肪織の癒着があり,同部位を境に体部から底部は著明に壁肥厚し暗赤色を呈していた.切除標本においても胆嚢頸部は壁肥厚なく粘膜面も正常であったが,体部から底部は壁が約 10mm と肥厚,粘膜面は暗赤色を呈し,血流障害が認められた.胆嚢捻転による胆嚢炎との病理診断であった.【考察・まとめ】本症例では肝床部での固定が先天的に小範囲であったことで捻転を繰り返し,胆嚢体部から底部への血流障害が生じたと考えられた.胆嚢捻転症は血流障害により急激な壊死性変化を起こすことから早期の術前診断が求められる.そのため,本症例のように好発年齢ではなく臨床所見に乏しい場合は胆嚢捻転症を疑うのは困難と思われるが,胆嚢炎を疑う症例で腹部超音波検査を施行する際には本疾患も考慮して注意深く観察することが重要である.連絡先:048-981-2727(直通)男性:BMI増加群   P=0.062018年度2019年度脂肪肝あり291人脂肪肝なし300人女性:BMI増加群   P=0.132018年度2019年度脂肪肝あり89人脂肪肝なし404人男性:BMI減少群   P<0.052018年度2019年度323人268人脂肪肝あり308人脂肪肝なし283人108人385人脂肪肝あり116人脂肪肝なし343人生理EntryNo. 50生理EntryNo. 63生-13当院におけるBMIの増減と脂肪肝の超音波所見の変化について生-14超音波検査が有用であった若年男性における胆嚢捻転症の一例

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