生 理◎内田小百合1)、吉岡 由佳1)、田名見 里恵1)、川野 智美1)、吉成 一恵1)、芦 直樹1)、鈴木 朋子1)、菊池 裕子1)◎内田小百合1)、吉岡 由佳1)、田名見 里恵1)、川野 智美1)、吉成 一恵1)、芦 直樹1)、鈴木 朋子1)、菊池 裕子1)医療法人社団愛友会 上尾中央総合病院1)医療法人社団愛友会 上尾中央総合病院1)◎國友 麻里奈1)、茂木 嵩宏1)、石政 翔子1)、今藤 真美1)、浅海 あゆ美1)、近藤 朝子1)、石井 圭一1)、◎國友 麻里奈1)、茂木 嵩宏1)、石政 翔子1)、今藤 真美1)、浅海 あゆ美1)、近藤 朝子1)、石井 圭一1)、南雲 裕次1)南雲 裕次1)戸田中央医科グループ TMGあさか医療センター1)戸田中央医科グループ TMG あさか医療センター1)連絡先:048-463-728471当院で経験した乳腺顆粒細胞腫の2例【はじめに】乳腺顆粒細胞腫はSchwann細胞由来の上皮性の形態を示す細胞からなる腫瘍である.好発部位は皮膚,消化管,気管支,肺などであり,乳腺に発生する頻度は低い.良性疾患がほとんどであるが稀に悪性所見を示す症例も存在する.今回我々は良性の乳腺顆粒細胞腫の2例を経験したので報告する.【症例1】80歳男性,前立腺癌の手術歴あり,左胸部に硬結を認め乳腺外科紹介となった.超音波検査では左D区域に7.7×6.3×13.0mmの形状不整,境界不明瞭,内部低エコー,後方エコーの減弱を伴う腫瘤を認め,乳癌の硬性型を疑いカテゴリー4と判定した.ドプラ検査では拍動性波形を認めた.マンモグラフィー検査では部位LIにスピキュラを伴う円形腫瘤を認めカテゴリー4と判定された.MRI検査では左乳頭~外側下方に径10mm程の辺縁不整な結節性病変を認めた.ダイナミック像では緩徐に増強されるパターンで良性を疑う所見であった.乳腺部分切除術が施行され病理組織診断の結果では,良性の顆粒細胞腫と診断された.【症例2】56歳女性,現病歴なし.右乳房に硬結を認め乳腺外科を受診した.超音波検査では右C区域に10.0×7.8×11.3㎜の形状不整,境界不【はじめに】右心系感染性心内膜炎は感染性心内膜炎の5~10%と言われており,左心系と比べると頻度が低い.原因として,先天性心疾患,静注薬物使用者の発症が報告されている.今回,基礎心疾患のない三尖弁感染性心内膜炎という稀な症例を経験し,経過観察に経胸壁心エコー図検査(以下TTE)が有用であった1例を報告する. 【症例】50歳代男性.2018年12月5日より高熱を繰り返すため近医受診し,血液検査にて肝機能障害を認め12月11日当院外科に紹介.熱源精査のため入院となった.入院第1病日に行った腹部CT・腹部エコー検査にて異常所見は認めなかった.同日採取した血液培養からStreptococcus agalactiae が検出され,第3病日より抗生剤投与を開始した.同日行ったTTEにて明らかな疣贅は検出できなかった.また半年前に抜歯歴があり,口腔外科受診.熱源となる所見は認めなかった.第6病日再度発熱したため抗生剤の投与再開し,第12病日に経食道心エコー図検査(以下TEE)施行.三尖弁に疣贅を疑う構造物を認めた.TEEでは詳細が捉えきれず,造影CT検査にて再評価を行ったところ三尖弁に付着する異常構造物を明瞭,内部低エコー,後方エコーの減弱を伴う腫瘤を認め,乳癌の硬性型を疑いカテゴリー4と判定した.マンモグラフィー検査では腫瘤は認めずカテゴリー1と判定された.MRI検査では右C区域に辺縁不整な円形腫瘤を認めた.ダイナミック像では早期濃染後プラトーパターンを示し良悪性の判断はつけられなかった.乳腺部分切除術が施行され病理組織診断の結果では,良性の顆粒細胞腫と診断された.【考察】今回経験した顆粒細胞腫は境界不明瞭な低エコー病変であり著明な後方エコーの減弱を認め乳癌の硬性型に類似していた.その為顆粒細胞腫を超音波で特定することは困難であった.【まとめ】乳腺顆粒細胞腫は画像上乳癌の硬性型に類似しており画像診断では確定診断に至らず良悪性の判断が困難である.その為病理組織診断の結果を得ることが重要である.ただし今後同様の所見が認められた場合には乳腺顆粒細胞腫の可能性も考え,注意深く超音波検査を行っていく必要があると考える.連絡先 048-773-1111(内線2232)認めた.感染性心内膜炎の診断となり循環器内科へ転科となった.三尖弁逆流は軽度であり弁破壊も認めないことから緊急手術適応とはならず,引き続き抗生剤治療の方針となった.第15病日再度TTE施行し,三尖弁に12.2×11.6mmの疣贅を認めた.2019年1月17日に三尖弁の疣贅は残存するが症状軽快し退院となった.退院後定期的にTTEにて経過観察を行い,2019年10月30日の検査で疣贅は消失していた. 【結語】本症例は三尖弁感染性心内膜炎の経過観察にTTEが有用であった1例である.初回のTTEでは,疣贅が小さかった可能性もあるが,右室流入長軸断面・胸骨左縁四腔断面像の描出不良により疣贅の有無が判断できなかった.再検査時に正確な描出を行い,疣贅を検出することができた.胸壁側に位置する三尖弁は,TEEよりTTEにて描出良好となり,非侵襲的に反復して行える点からもTTEでの経過観察が有用であると言える.本症例のように基礎心疾患のない不明熱の場合でも,右心系感染性心内膜炎を考慮し検査する必要があると考える. 経過観察に経胸壁心エコー図検査が有用だった三尖弁感染性心内膜炎の1例生-7生-8生理EntryNo. 64生理EntryNo. 15当院で経験した乳腺顆粒細胞腫の2例経過観察に経胸壁心エコー図検査が有用だった三尖弁感染性心内膜炎の1例
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