埼臨技会誌 Vol.68
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3 市民公開講演は二部制にいたしました。日本人の二人に一人はがんになると言われるこれからの時代、患った後にQOLの高い生活を送るためには、低侵襲性手術・臓器温存手術が重要であり、そのためには早期発見が大切になってきます。第一部では、線虫を用いて1滴の尿から複数種類のがんを網羅的にスクリーニングできるという先端技術の「N-NOSE」について、HIROTSUバイオサイエンス研究開発企画室 室長の平野大祐先生にお話ししていただきます。そして第二部では低侵襲性手術の日本におけるパイオニアである、メディカルトピア草加病院 院長の金平永二先生に、その豊富な経験をお話ししていただきます。 特別講演では、日本臨床衛生検査技師会 代表理事副会長の横地常広先生をお迎えして、「臨床検査技師に対するタスクシフティング」と題してご講演いただきます。私の学生時代には臨床検査技師の業務は「6種類の検体検査と8種類の生理学的検査」と習いましたが、今では業務拡大が進み、様々な検査が行えるようになってきました。現在では医師の労働時間短縮に向け、臨床検査技師にもさらなる業務の移管が求められ、法改正が進んでおります。このような背景およびこれからの臨床検査技師の将来像についてお話をしていただきます。 RCPCでは臨床検査専門医である、上尾中央総合病院 臨床検査科 科長/感染制御室 室長の熊坂一成先生をお招きして症例を解説していただきます。臨床検査技師は患者さんと接する機会が少ない方も多いですが、検査データからどのような病態なのかを読み解く能力を高めていただきたいと思います。 またアドバンス(前進)セミナーと題しまして、各研究班から「この検査データおかしくないですか?」を共通テーマに、クエスタント等を利用して、いろいろな症例を様々な切り口で発信していただく予定です。 なお、当日の様子はビデオ撮影し後日オンデマンドで配信予定ですので、残念ながら会場に来られない方はそちらでの視聴をお願いいたします。 演題発表はWebになりますが、一般演題・学生演題・CM演題で109演題をエントリーしていただきました。Web発表という事で躊躇された方もいらっしゃると思いますが、コロナ禍でお忙しい中、多くの演題をありがとうございました。 Web視聴には人数制限はございませんが、こちらもWebからの事前登録が必要になります。12月5日(日)から1月10日(月)まで、好きな時間に何回でも視聴でき、質疑応答機能もありますので、じっくり視聴していただき活発な議論をお願いします。 学会開催時期までには新型コロナウイルス感染も落ち着いてほしいと願っておりますが、感染症が収束していた場合においてもオンデマンド配信による参加のしやすさ・豊富な情報量は、会員にとって有益な情報をもたらすことができると思っております。埼玉県初のハイブリット学会には、Webならではのいくつかの企画も準備しておりますので、ぜひ多くの皆様のご参加をお願い申し上げます。

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