埼臨技会誌 Vol.68
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○波多 宏幸(極東製薬工業株式会社)128 2019年末から流行が始まった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、瞬く間に世界中に流行し、1年以上経った現在でもその流行は治まっていない状況である。 COVID-19を惹き起こす病原体であるSARS-CoV-2の検出は、ゲノム解析技術の進歩により流行早期に全塩基配列が解明されたことから、ウイルスの遺伝子をターゲットとした核酸増幅法が主に用いられている。当初は煩雑な核酸抽出・精製を用いたリアルタイムPCR法であったが、前処理液と混合・加熱するだけでPCRが可能なダイレクトPCR法や、核酸抽出・精製工程を含めて自動化した全自動遺伝子解析装置の台頭に伴い、多くの医療機関でSARS-CoV-2の検出を目的とした遺伝子検査が実施されている。装置概要(GENECUBE モデルC)寸法:W 600×D 550×H 650 mm重量:62kg 全自動遺伝子解析装置 GENECUBE®は、気相加熱冷却方式を用いた精密な温度制御とプラスチックキャピラリーによる高速PCRとQProbe法による蛍光検出により、核酸増幅・検出が最短25分で可能となっている。本年4月から販売開始したGENECUBE®(モデルC)は、この特徴に加え幅60cmと省スペースを実現し、最大処理検体数を12検体に増加させスループットの向上を図っている。 測定項目はSARS-CoV-2以外にも抗酸菌、呼吸器感染症の原因病原体であるマイコプラズマ・百日咳菌、院内感染で重要なMRSA、Clostridioides difficile、性感染症の原因菌である淋菌・クラミジア等多くの項目をラインアップしている。 本セミナーでは、GENECUBE及び現在の主な測定項目であるSARS-CoV-2検出試薬の特徴に加え、With/Afterコロナを見据えた感染症遺伝子検査項目を紹介する。※QProbeは日鉄環境株式会社の登録商標です。架設検体数:最大 12検体同時測定数:最大 24テスト測定時間:25~40分(測定項目・分析条件による)使用検体量:1~5μL(測定項目・分析条件による)消費電力:1400VA(AC100V±10%)クラス分類:一般医療機器(クラスⅠ)測定項目: 下記図参照資料請求先:極東製薬工業株式会社 営業学術部03(5645)5664CM演題-9微生物全自動遺伝子解析装置GENECUBE®について

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