○澤村 秀夫(積水メディカル株式会社 国内営業部 東日本営業所)126 積水メディカル株式会社は、2018年8月21日付で「ナノピアLRG」の体外診断用医薬品製造販売承認を取得し2020年6月には新たに保険収載致しました。「ナノピアLRG」は、血清を用いて炎症性腸疾患に対する初の体外診断用医薬品で、血清中のロイシンリッチα2グリコプロテイン(以下:LRG)をラテックス免疫比濁法により簡便かつ短時間に測定できる体外診断用医薬品です。「ナノピアLRG」により,炎症性腸疾患の活動期の補助判定が可能となります。(「ナノピア」は積水メディカル株式会社の日本における登録商標です。) 炎症性腸疾患(IBD)は潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病(CD)に大別され、寛解と再燃を繰り返す原因不明の難治性疾患であり、いずれも厚生労働省の指定難病に認定されています。炎症性腸疾患の治療では、寛解を維持することが非常に重要とされています。活動期の兆候が認められた時に、早期に治療することで炎症の鎮静化を図ることが出来ます。「ナノピアLRG」は、血清を用いて汎用生化学自動分析装置により約10分間で検査結果を得ることが出来るため、迅速な病態把握が可能となり早期治療判断の一助となるものと期待されています。 LRGはロイシンリッチリピートを持つ血清糖タンパク質として1977年に単離された分子で、仲哲治先生(元高知大学、医薬基盤健康栄養研究所 招聘プロジェクトリーダー)らのグループにより、2010年に新たな炎症性タンパク質として同定され、2012年に潰瘍性大腸炎(UC)において炎症部位の腸管上皮でLRGが産生されることが明らかにされました。また、医薬基盤健康栄養研究所、大阪大学、慶應義塾大学、東京医科歯科大学により内視鏡で観察した活動性の状態を血清LRG濃度が反映していることが報告されています。 本セミナーでは、炎症性腸疾患(IBD)の基礎的な情報を提供し、腸疾患診療におけるCRPを超える新規バイオとしての「ナノピアLRG」の特長および有用性について紹介させて頂きます。 (積水メディカル株式会社ホームページより)資料請求先:048(729)5460CM演題-7臨床化学炎症性腸疾患の活動性の判定の補助に用いる血清バイオマーカー『ナノピアLRG』
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