埼臨技会誌 Vol.68
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◎近藤 彩美1)、安藤 恭代1)◎近藤 彩美1)、安藤 恭代1)社会医療法人財団石心会 埼玉石心会病院1)社会医療法人財団石心会 埼玉石心会病院1)◎村田 茜1)、関根 星香1)、安藤 恭代1)◎村田 茜1)、関根 星香1)、安藤 恭代1)社会医療法人財団石心会 埼玉石心会病院1)社会医療法人財団石心会 埼玉石心会病院1)新入職員の夜勤業務の不安について具体的な不安業務の割り出し夜勤業務における不安改善過程について116【はじめに】当院の検体検査室は,夜勤2名体制で24時間稼働し,二次救急病院としての役割を担っている.令和2年度は,COVID-19の対策としてスタッフ同士の交差を防ぐことを目的に,2チーム制の勤務形態をとった.その影響により,新入職員は急遽,入職後2~3か月で夜勤業務を開始した.徐々に業務を習得しつつあったが,10か月を経過しても依然として不安を感じるところがあった.この不安を理解し,次期の夜勤教育に活かすために,夜勤業務の不安に関する調査を行ったので報告する.【調査方法】令和2年度新入職員7名を対象とし,夜勤業務開始から4か月目~8か月目にあたる令和3年1月にアンケート調査を実施した.質問内容は①検査項目別(検体・輸血)②心理的不安の大きく2つとした.各質問について不安度を4段階で回答してもらい,評価を行った.【結果】①検体検査で不安度1位:髄液検査(81%),2位:尿沈渣の鏡検(67%)であった.髄液検査は不安となった理由について追加調査を行った結果,細胞数算定ができないこと,特殊検査の対応や細胞染色に不安があることがわかった.輸血検査の1位:不規則抗体陽性(67%),2位:血液型判定保留【はじめに】当院の夜勤は2名体制で行い,入職後約半年間部署ローテーションを終えてから夜勤に入る.2020年度はCOVID-19の感染対策のため,夜勤者を2チームに分けて技師同士の交差を防いだ.これに伴い,教育ローテーションが大きく変更され,新人教育の期間が短縮となり例年と内容に差が生じた.新人の夜勤業務の開始も約3か月程度前倒しになり,不安を抱えたまま夜勤を開始した.今回は,自分たちが夜勤開始当初不安があった業務内容と,その不安解消方法について調査を行った.【調査方法と内容】2020年4月に新卒採用で検査部に入職した6名に対し,1つ目は夜勤開始当初に不安を感じていた業務内容,2つ目は夜勤開始当初の不安を克服した出来事についてメールを用いてフリー記載のアンケートを行った.【結果】得られた結果は類似する事由を1つとしてまとめた.1つ目の夜勤開始当初に不安を感じていた業務の結果は20種が回答に上がった.回答に上がった業務の内訳として,⑴検体処理に関する業務6件⑵分析器に関する業務 3件⑶他部署との連携に関する業務 1件⑷輸血業務 7件⑸その他の業務(迅速検査やPOCTな具体的な不安業務の割り出しど)3件であった.2つ目の不安を克服した出来事でも約20種の回答があった.最も多いコメントは,手順を確認しつつ経験回数を重ねることで不安解消したという意見だった.その他では,夜勤業務に従事して習得した業務や,検査依頼数が少ない業務では研修中に複数回実施して不安解消していたことが確認された.【考察】新人6名が不安解消に至った期間は,検体検査への関わりの程度により差がみられた.このことより,不安解消には経験回数が大きく関係すると分かった.経験回数に個人差が出やすいPOCTなどの業務で,新人間の実施回数の個人差を減らすことが今後の課題と考えられた.【まとめ】夜勤開始当初の不安は,回数を重ねることが解消に繋がっていた.検査頻度の少ないPOCTなどの業務では,業務習得に不安があることを自ら伝え,検査回数を重ねて学ぶことが重要であると分かった.今回の調査結果を踏まえ,自分が未習得である業務を明確にし,自ら業務習得に向けて動くことで,安心して業務ができるようになりたい.代)04-2953-6611(内線1290)(57%)であった.②心理的不安の1位:繁忙時の優先度とミスの誘発(95%),2位:機器エラー発生時の対応・夜勤者双方の経験が少ない検査依頼時(90.48%)であった【考察】検査項目別(①)は結果にばらつきがみられた.これはその検査に対する習得度の違いが影響したと考えられる.心理的不安(②)について,不安に感じることは新入職員間で共通していることがわかった.経験が少なく自信がないことや,できない検査があることは,心理的な負担が大きい.これら解消には経験を積むことが最も重要であり,自発的かつ積極的なはたらきかけで,検査技術の習得度向上に努めることが急務であると考える.【まとめ】夜勤開始初期の不安を明らかにし,新人職員自身の積極的な学びの姿勢の大切さを再確認した.また,今回の結果を受けて,検体検査室責任者は夜勤明けに,夜勤者とその日の勤務の中で起こった問題点や課題点を明らかにするデブリーフィングを開始した.これにより,不安点を持ち越さないことで不安軽減になり,さらに,希少な症例の共有に繋がっている.代)04-2953-6611(内線 1290)教-2教-3教育EntryNo. 46教育EntryNo. 56新入職員の夜勤業務の不安について夜勤業務における不安改善過程について

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