埼臨技会誌 Vol.68
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管理運営情報システム教 育◎横田 進1)◎横田 進1)地方独立行政法人埼玉県立病院機構 埼玉県立循環器・呼吸器病センター1)地方独立行政法人埼玉県立病院機構 埼玉県立循環器・呼吸器病センター1)◎並木 輝1)、丸山 智美1)、笹原 美里1)、松本 さゆり1)、菊池 裕子1)◎並木 輝1)、丸山 智美1)、笹原 美里1)、松本 さゆり1)、菊池 裕子1)医療法人社団愛友会 上尾中央総合病院1)医療法人社団愛友会 上尾中央総合病院1)115エクセルVBAを用いた試薬・物品管理システムの開発外来採血における当科の取り組み(第2報)連絡先:048-773-1111(内線2415)【目的】平成30年12月1日の改正医療法の施行に伴い,試薬管理台帳の整備が義務付けられ.台帳は,手書き,試薬管理ソフトを用いるなど施設により異なる.また,当院は地方独立行政法人移行に伴い年度末に物品の棚卸が義務付けられ,在庫数のみならず納入価による棚卸額の算出が求められた.そこで,改正医療法と棚卸の要求を満たすシステムをエクセルのマクロ機能を用いて開発したので,開発コンセプトと運用状況について報告する.【方法】(1)システム:Microsoft社のエクセルに付随したVBA(Visual BASIC for Application)マクロを用いて著者自らプログラミング.エクセルのバージョンは2016以降にて動作確認済み.システムファイルは,検査室の管理分野ごとに配布し,業務系システムの共有サーバー上に保存(2)管理物品:試薬,診療材料,事務消耗品(3)コード種類:管理番号,JAN・SPD・GS1コード(4)管理単位:検査項目分野,検査装置,発注方法(5)物品バーコード読み取り:電子カルテ・検査部門システムに付属したバーコード(6)主な登録管理項目:日付と時刻をキーとした受リーダ 【はじめに】当院の外来採血は主に臨床検査技師が担当しており,約7,500~8,500件/月の採血を行っている.採血手技に起因する問題点の一つとして溶血がある.溶血ではカリウム,AST,LDをはじめとした項目に影響を与える可能性があり,再採血となれば患者の負担につながる.当科では以前より溶血件数減少に向けた取り組みとして,溶血件数の集計¹⁾,さらに溶血(1+)が検査結果に及ぼす影響の検討²⁾を行い再採血による患者および業務の負担軽減を実施してきた.今回,教育をはじめとした取り組みを通し,新たに溶血件数の割合を用いて溶血件数減少の効果を評価したので報告する.【方法】①新人教育として,主に血管選択を中心に手技練習の研修を行った.②採血後,溶血が疑われた場合は採血室設置の遠心機で遠心分離を行い,溶血確認することを徹底した.③採血検討会主催の勉強会による溶血等のリスク回避の再周知や各係での情報共有を行った.④溶血に関する集計は,溶血発生率を月の総採血数と溶血件数(1+~3+)の割合から,溶血率を月の総溶血数と再採血の対象となる溶改正医療法とコスト意識を考慮して~さらなる溶血件数減少を目指して~付番号,ロット番号,有効期限,発注・入庫・出庫の数量と日付,操作日付,操作者名,在庫数および納入価など【結果】試薬や物品ロット,有効期限,発注,入庫,出庫をJAN,GS1バーコードおよび管理番号などの項目を登録できた.これにより未入庫,在庫状況の把握,有効期限チェック、登録した発注警告数により発注忘れを防ぐ手段が取れた.また,物品の納入価を登録しておくことにより,発注,入庫,出庫処理時に常に数量から金額が表示されるため,コスト意識が高まった.さらに,年度末の棚卸作業が各検査室・分野ごとに画一的に行えた.【考察】臨床検査室に適した試薬(物品)管理システムの構築について,エクセルを使用した報告が多くあり,その目指すところはISO15189である.ISOよりも要求事項が少ない改正医療法の要件を満たす本システムは,試薬等のコスト管理もでき,改正医療法に準じた管理を行う臨床検査室の運用に有用であると思われる.また,本システムの試用を望む施設への提供も考えている.                 連絡先 048-536-9900 (内線5135)    血件数(2+,3+)の割合から算出し比較調査を行った.なお,目標は溶血発生率を1.5%,溶血率を15%に設定した.【結果】溶血発生率は集計開始の2019年度は最大で1.9%,年度平均は1.5%,2020年度は最大で1.5%,年度平均は1.2%であった.溶血率については,2019年度は最大で30%,年度平均は23%,2020年度は最大で22%,年度平均は18%であった.【考察とまとめ】取り組みの徹底により採血者の溶血に対する意識と採血技術が向上したことで,集計開始当初の2019年度から比較すると,溶血発生率,溶血率ともに減少傾向が認められた.しかし,溶血発生率は目標達成したものの,溶血率は目標の15%に達していない.今後もさらに溶血件数減少を目指して取り組みを継続していきたい.参考文献1)安田智美 他.2016;埼臨技会誌vol.63(補冊):p110-1102)安田智美 他.2017;臨床病理65(補冊):p245-245情報システム教育EntryNo. 30情-1教-1改正医療法とコスト意識を考慮して~さらなる溶血件数減少を目指して~EntryNo. 5エクセルVBAを用いた試薬・物品管理システムの開発外来採血における当科の取り組み(第2報)

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