埼臨技会誌 Vol.68
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減:「感染対策のお願い」を作成し,Webを活用した事前顔合わせで説明をした.実習開始時には,救外でのPPE装着やゾーニングなど感染対策を行う現場を実際に見せ,知見のな◎伊藤 佳穂1)、飛田 若菜1)、小荷田 麻妃1)、北原 裕士1)、工藤 亜紀1)、大関 敬子1)、服部 直行1)、高山 好弘2)◎伊藤 佳穂1)、飛田 若菜1)、小荷田 麻妃1)、北原 裕士1)、工藤 亜紀1)、大関 敬子1)、服部 直行1)、高山 好弘2)戸田中央医科グループ 新座志木中央総合病院1)、TMG本部臨床検査部2)戸田中央医科グループ 新座志木中央総合病院1)、TMG 本部臨床検査部2)COVID-19感染対策実行下での臨地実習生の受け入れ~現場実習と自宅学習を融合させたWeb実習への取り組み~◎小出 采歩1)、後藤 浩子1)、前島 寛子、樫原 百香1)、光永 あかね、安藤 恭代1)◎小出 采歩1)、後藤 浩子1)、前島 寛子、樫原 百香1)、光永 あかね、安藤 恭代1)社会医療法人財団石心会 埼玉石心会病院1)社会医療法人財団石心会 埼玉石心会病院1)114【はじめに】当院では新型コロナウイルス検査として,2020年5月よりエスプラインSARS-CoV-2(富士レビオ株式会社製)を用いた抗原定性検査を始め,2020年12月よりルミパルスG600Ⅱ(富士レビオ株式会社製)を用いた抗原定量検査ルミパルスSARS-CoV-2Agに移行した.更に2021年1月よりID-NOWインスツルメント(アボットダイアグノスティクスメディカル株式会社)を用いたID-NOW新型コロナウイルス2019(以下:ID-NOW)を導入した.ID-NOWは生体試料中のSARS-CoV-2 RNAの検出を行う検査でNEAR法により約13分で結果が得られる.ID-NOW導入に伴った当院での検査状況を報告する.【対象と方法】2021年1月1日から2021年5月31日を対象期間とし,ID-NOWでの検査状況の把握と抗原定量検査や外注PCR検査の併用によるID-NOWの結果解釈について実事例をもとに検証することとした.【結果】ID-NOWでの検査は対象期間内に3180件(月平均636件)行っていた.当院では緊急入院や救急外来患者,発熱者に対してID-NOWでの検査実施が多く見られた.    【はじめに/背景】当院には検査部内に小部会があり,各々の小部会が年間を通して活動する.実習生小部会は2020年度に発足した.スケジュール管理,カリキュラム作成などの調整役を担っており,実習生が病院での検査技師の仕事を学び体験するための環境づくりを目標に活動する.2020年度はCOVID-19への対策をとりながら実習生を受け入れた.未曾有の事態であり,院内実習の継続が困難となる環境でWebを活用した実習を行ったので報告する.【活動内容】①感染対策に対する学生の理解と不安の軽さから生じる感染に対する不安の軽減に努めた.②2クールカリキュラムを選別した.③自宅学習の課題作成とWeb実制のスケジュール:実習中断になる事態を予測し,1クール目に必須項目を実施,2クール目に補足項目を実施するよう習:実習半ばで緊急事態宣言が出たため,現場での実習は中断とし,以降は自宅学習とした.1クール目の内容の振り返りID-NOWを用いた実事例の検証として3例を挙げる.症例1:ID-NOWでの結果が陽性,外注PCR検査陽性(Ct値35.2).PCR検査では,Ct値が34以上の検体ではウイルスが培養後確認されないとされる報告もありID-NOWでのRNA検出感度は他のPCR検査と同程度と予測される.症例2:ID-NOW,外注PCR検査共に陽性報告が2週間以上持続していた.抗原定量検査にて抗原量の低下を確認し経過観察を終了した.抗原定量検査を合わせて行うことでID-NOWでのRNA検出のみでは把握することが難しい体内でのウイルス量の推移を判断することが出来た.症例3:濃厚接触者として認定された2週間後にID-NOWにて陽性となった.同日に行った抗原定量検査は陰性判定. 体内でのウイルス増加を抗原定量検査より早くID-NOWにて捉えることが出来たと予測される.【結論】ID-NOWは当院において新型コロナウイルス検査として有用であり中隔を担う検査である.抗原定量検査と併当院におけるID NOWインスツルメントを用いた新型コロナウイルス検査の現状報告用することで患者の感染の状況をより早く把握することが可能となった.    連絡先:048(474)7211内線451ができ,また実習できなかった内容を補える課題を作成し,実習生に配布,後にリモートで解説会を実施した.また,国家試験問題を用い,分野担当者から解説を行った.【結果/振り返り】①病院内の規定を遵守したことより,感②緊急事態宣言は1クール目を終えた時点であったため,一が,2クール制の判断が功を奏した.③初めての試みだったが,染も無く,また現場の厳しさを学ぶことに繋がったと考える.通り必須項目の実習は終えていた.細かな調整が必要だった現場実習の復習も兼ねた自宅学習は有用性があり,現場実習と上手く融合させることができたと考える.実習終了後は学生より「不安はなく,貴重な経験ができた」「解説会も現場ならではの話を聞け,より理解が深まった」と言葉を得た.【まとめ】未来の検査技師の育成として,現場での体験や実践は,学生にとって貴重な経験である.今回のような厳重な感染対策を行う医療現場での実習も,貴重な経験であった.繁忙な業務の中での受け入れには苦労もあるが,今後も実習生にとって有意義な実習となるよう努めたい.連絡先:04-2953-6611(内線1290)管理運営管理運営管-8管-9COVID-19感染対策実行下での臨地実習生の受け入れ~現場実習と自宅学習を融合させたWeb実習への取り組み~当院におけるID NOWインスツルメントを用いた新型コロナウイルス検査の現状報告EntryNo. 19EntryNo. 69

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