埼臨技会誌 Vol67
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血 液凝固試薬の保存状態における測定値への影響レボヘムAPTTSLAとトロンボチェックAPTTの比較検討ず蓋を開けたままにする(以降①混和あり②混和なし③蓋なし)の3系列を設定した.測定日数は,PT溶解後の期限に合わせ2日間,測定時間は9時,12時,15時,18時とし(N=2)これを2回(計4日間)行った.その後得られたデータの平均値およびSDを以ってCV%を算出した.【結果】 ①混和あり②混和なし③蓋なしの3系列,PT,APTT,DDの全項目にてCV%は5%以内であった.【考察】 3系列にてPT,APTT,DDではCV%が5%以内と安定していることから,試薬開封後2日以内では,調製試薬,液状試薬,ラテックス試薬ともに混和および蓋の有無は測定値に影響を及ぼす要因にはならないと考えられた.そのため当院では,試薬の混和を測定毎に行うのではなく,朝のコントロール測定時のみ行い,菌やごみの混入を避けるため測定時以外は蓋を閉める運用を採用した.既存試薬と測定値で乖離がみられることから,臨床と検査結果の乖離に注意する必要性があると思われる.        連絡先048-773-1111(内線2414)(4)既存試薬ではLot間差が見られるものもあるが,検討試薬ではほとんどみられなかった.(5)既存試薬と比較してヘパリンでは検討試薬の方が延長,リクシアナ・エリキュースでは軽度の短縮が見られた.また,ワーファリンにおいては短縮傾向を示し,相関時とは逆の結果であった.【考察及び結語】APTT試薬の長期使用における安定性及びLot間差に関しては,検討試薬は良好であった.既存試薬と比較し,相関では差の平均で6.4秒の差がみられることから,試薬変更時に注意する必要がある.ヘパリンの感受性は検討試薬が高く,DOACに関しては現行試薬の感受性が若干高い.ワーファリンにおいては検体によりバラつきがあるが,通常APTTでモニタリングすることはないため,問題ないと考える.検討試薬を採用するにあたり,Lot間差が減少されること,ヘパリンの感受性向上という利点はあるが,【はじめに】 当院では2019年10月より凝固機器をシスメックス社製のCA-650からCS-1600に更新を行った.試薬セット部の冷蔵機能箇所が増えたことにより,日勤中は試薬を機器内に常置し使用する運用を採用した.当院の凝固検体数は多い日で20件前後と少なく,試薬開封後は使用期限内にて数日間使用している.そこで測定毎に試薬を転倒混和する必要があるのか,また混和しない場合は蓋を開けたままで測定値に影響を及ぼさないのか不明確であったため,転倒混和の有無また蓋の有無で測定値にどのような影響を及ぼすか検証したので報告する.【方法】 検証項目はプロトロンビン時間(PT),活性化トロンボプラスチン時間(APTT),D-Dダイマー(DD)の3項目とし,試薬および検体はシスメックス社製のトロンボレルS,トロンボチェックAPTT,リアスオート・Dダイマーネオ,検体にはコアグトロール(ⅠX・ⅡX),線溶系コントロール(低濃度・高濃度)を使用した.検証系列は①測定前に試薬を混和し使用時以外は蓋を閉める②測定前に試薬を混和せず使用時以外は蓋を閉める③測定前に試薬を混和せ【はじめに】APTT試薬レボヘムAPTTSLA試薬(以下検討試薬)とトロンボチェックAPTT(以下既存試薬)の比較検討を行う機会を得たので報告する.【方法】(1)相関性:検査依頼のあった検体の残余血漿(n=50)を用いて相関を求めた.(2)併行精度:プール血漿,コアグトロールⅠX・ⅡXを各20回測定し併行精度を求めた.(3)オンボード安定性:開栓後20日間,プール血漿,コアグトロールⅠX・ⅡXを測定.試薬安定性を求めた.(4) Lot間差:既存・新規試薬の3Lotを用い,プール血漿とコアグトロールⅠX・ⅡXを測定.平均値と標準偏差を求めた.(5)薬剤による反応性:ヘパリン感受性及びDOAC感受性の確認は検査依頼のあった検体の残余血漿を用いて確認した.【結果】(1)検討試薬が比較的短い秒数で結果がでることが分かった.結果が長く出るものがあったが,ワーファリン服用の検体であった.(2)すべてにおいて良好な結果であった.(3)コアグトロールⅡXにおいて検討試薬で経過13日から延長傾向を認めた.既存試薬に大きな変化はなかった. 連絡先 048(295)1000(内線133)79◎佐藤 晴香1)、神成 絵利伽1)、帆苅 由真1)、市川 智詩1)、安田 康恵1)、村椿 恵理子1)、石野 久美子1)◎佐藤 晴香1)、神成 絵利伽1)、帆苅 由真1)、市川 智詩1)、安田 康恵1)、村椿 恵理子1)、石野 久美子1)医療法人社団協友会 東川口病院1)医療法人社団協友会 東川口病院1)◎秋山 沙織1)、細田 未来1)、鳥村 麗1)、石田 沙妃1)、青木 早紀1)、波多野 佳彦2)、菊池 裕子1)◎秋山 沙織1)、細田 未来1)、鳥村 麗1)、石田 沙妃1)、青木 早紀1)、波多野 佳彦2)、菊池 裕子1)医療法人社団愛友会 上尾中央総合病院1)、医療法人社団愛友会 伊奈病院2)医療法人社団愛友会 上尾中央総合病院1)、医療法人社団愛友会 伊奈病院2)レボヘムAPTTSLAとトロンボチェックAPTTの比較検討凝固試薬の保存状態における測定値への影響血液EntryNo. 51血液EntryNo. 15血-3(11:30~12:00)血-4(11:30~12:00)

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