埼臨技会誌 Vol67
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生 理【はじめに】難聴の原因は様々で,特に突発性難聴においては原因不明とされる事も少なくない.今回,脳梗塞とともに発症した両側突発性難聴の症例を経験したので報告する.【症例.病歴】70代女性未治療のⅡ型糖尿病の既往あり.腎盂腎炎に伴う敗血症性のショックバイタル,意識障害にて当院救急外来に搬送され,内科入院となる.入院前ADLは自立しており,自覚的に聴力に問題は無かったが,当院搬送時より筆談レベルの両側高度難聴が認められたため耳鼻科紹介となった.【所見と経過】[紹介当日]症状:難聴,軽度めまいあり 鼓膜所見:正常 眼振:なし JCS1従命入らず標準純音聴力検査は困難であった.耳小骨筋反射:両側反応なし ABR:両側Ⅴ波不明 手旗きに反応なし MRI:両側椎骨脳底動脈系の多発性急性期脳梗塞を認めた.以上より両側椎骨脳底動脈潅流障害が原因の両側【はじめに】心疾患の早期発見,既知の心疾患児童生徒への適切な治療,日常生活への指導を行うことを目的とし,平成7(1995)年に学校保健法が改正された.これにより,小学1年生,中学1年生,高校1年生全員に心電図記録が義務づけられ,日本の学校心臓検診の心電図受診率は99から100%といわれている.今回埼玉県立小児医療センターにて3次検診でUCGを行い,発見された心疾患の種類およびフォローアップが必要になった症例について報告する.【対象および方法】当院センターでの学校心臓検診3次検診にてUCGを行った104例を対象とした.【結果】UCGを行い,心疾患を指摘されたのは2018年で56人中9人(16%),2019年は48人中17人(35%)であった.内,半年後フォローアップ症例が3例,1年後が18例,2年後が5例であった.半年後フォローアップ3症例の内訳は 1,ARと大動脈弁肥厚,左心系拡大 2,ASDとRAの拡大 3,IVSの肥厚とHCMであった.いずれも学校心臓検診にて初めて心疾患が発見された症例であった.1年後フォローアップとなった症例にはAR,バルサルバ拡大,MR,MVP,左心系標準純音聴力検査:4分法右61㏈左78㏈標準純音聴力検査:4分法右57㏈左76㏈   連絡先:048-601-220069脳動脈潅流障害が起因と考えられた突発性難聴の1例学校心臓検診3次検診にて発見された心疾患について◎大山 英美1)、菊地 久代1)、関口 知詠子1)、猪浦 一人1)◎大山 英美1)、菊地 久代1)、関口 知詠子1)、猪浦 一人1)埼玉県済生会栗橋病院1)埼玉県済生会栗橋病院1)◎西野 友里1)、益子 明子1)、榎本 英雄1)、神嶋 敏子1)、伊村 浩良1)◎西野 友里1)、益子 明子1)、榎本 英雄1)、神嶋 敏子1)、伊村 浩良1)埼玉県立小児医療センター1)埼玉県立小児医療センター1)突発性難聴が推測された.先ずは脳外科的治療を優先として翌日より抗凝固療法が開始された.[1週間後]症状:難聴,軽度めまいあり [2週間後]症状:難聴,軽度めまいあり [4週間後]症状:難聴,軽度めまいあり 標準純音聴力検査:4分法右53㏈左75㏈ CT:両側小脳半球に陳旧化した脳梗梗塞を認めた. 発症当時,眼振は認められなかったもののふらつき症状があり,リハビリ介入により平衡感覚の失調が疑れていたため,回復期のリハビリ目的で転院となった.【まとめ】今回の症例は,両側椎骨脳底動脈潅流障害が原因の両側突発性難聴が推測され,抗凝固療法に伴い聴力もわずかに回復したと思われた.連絡先:0480-52-3611内線:1813拡大,冠動脈拡張,LSVC,ASD,PS,Ebstein奇形などがあり,2年後フォローアップ症例は, Ebstein奇形,ASD, MR,MVP,などであった.【考察】既往歴がない児童生徒において,学校心臓検診で最も多く発見されると言われるASDは5例であったが内1例は中学生で発見されていることから,中学校での検診の意義があるといえる.フォローアップが必要な軽微なPSも1例発見された.ASDとRAの拡大でCRBBBと右軸偏位,HCMでQ波異常,Ebstein奇形でWPW症候群など心電図異常とUCG結果に関連が見られる症例も認められた.【結語】学校心臓検診3次検診のUCGにおける心疾患の症例と結果について報告した.当院で行われたUCGで異常を指摘された症例のほとんどが軽微なものではあったが,一部に観察が必要な疾患も発見されたことから,心臓検診の重要性を再確認することが出来た.また,学校心臓検診を小学生だけでなく,中学生,高校生で行うことにより,重要な心疾患の見落としを防ぐことが出来ると思われた.脳動脈潅流障害が起因と考えられた突発性難聴の1例学校心臓検診3次検診にて発見された心疾患について生理EntryNo. 69生理EntryNo. 12生-7(10:00~10:30)生-8(10:00~10:30)

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