埼臨技会誌 Vol67
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45抄 録 心臓血管外科手術は医師のみにて完遂できる診療ではなく、臨床検査技師の方々の診療参加無くしては到底成り立つことはありません。 臨床検査技師の方々の仕事の中でも、特に生理学検査の一環である心臓エコー評価は、弁膜症手術の適応および治療方針を決めるうえでなくてはならないモダリティーです。大動脈弁狭窄症の患者においては、エコー評価による弁口面積測定・最大流速・圧較差の測定によって重症度が規定され、患者の自覚症状よりも検査所見が優先されて、治療方針が決まってしまいます。僧帽弁閉鎖不全症においても、逆流量測定・左室容積測定の結果によって手術適応が定められております。我々の診療においては、心臓エコー検査がこれらの弁膜疾患の術前評価において必要不可欠ですが、術後評価においても治療効果を吟味し、その後の経過観察を行ううえで非常に重要な所見をもたらすことになります。 臨床検査技師の方々のお仕事の中で輸血関連も、心臓血管外科との関りが強い分野です。心臓血管外科手術の中でも大動脈瘤手術、とりわけ大動脈解離に対する緊急手術では、時に3000ml以上の出血量をきたし、それに見合った輸血用血液製剤(赤血球製剤・血小板製剤・血漿製剤)などの準備が必要なことがあります。緊急事態において輸血の準備が間に合わないというようなことがあれば、患者の生命にかかわりますので、迅速でかつ正確な輸血用血液製剤の準備を強いてしまうことになります。 我々、心臓血管外科の手術診療を正確かつ安全に行うにあたって、常日頃から臨床検査技師の方々の正確無比な診断技術・検査技術に支えられております。本日は、そのような中で我々心臓血管外科医が日常診療として行わせていただいている手術の内容について動画を中心にご紹介させていただきます。

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