埼臨技会誌 Vol67
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105【はじめに】 中国湖北省武漢市保健衛生委員会によると、2019年12月以降、同市では原因不明の肺炎患者が発生しており、2020年1月7日、世界保健機関(WHO)は中国国家衛生健康委員会が新種のコロナウイルスSARS-CoV-2を検出したと発表しました。その後、本新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019:COVID-19)の世界的な感染の拡大によりWHOは同3月11日にパンデミックを宣言し、本邦でも3月13日に「新型インフルエンザ等対策特別措置法」の改正法が成立し、COVID-19に適用されることとなりました。 SARS-CoV-2感染確認には、下気道由来検体中、鼻咽頭ぬぐい液中もしくは唾液中のウイルス直接検出検査が有効とされております。本邦においてSARS-CoV-2感染診断および治療効果の判定にはSARS-CoV-2遺伝子検査が用いられておりますが、核酸検査は高感度にSARS-CoV-2遺伝子を検出できる一方で、使用設備や時間的な制約があります。 この度、酵素免疫測定法によるSARSコロナウイルス抗原測定キットとして、特別な装置を必要とせず簡便な検体処理により約30分でSARS-CoV-2の検出が可能なイムノクロマト法試薬「エスプラインSARS-CoV-2」および化学発光基質(AMPPD)を用いた化学発光酵素免疫測定法(CLEIA;chemiluminescent enzyme immunoassay)に基づくSARS-CoV-2感染確認およびSARS-CoV-2抗原の定量が可能な「ルミパルスSARS-CoV-2 Ag」を新発売致しましたので、ご紹介申し上げます。【SARSコロナウイルス抗原キット】①エスプラインSARS-CoV-2:100テスト用/10テスト用②ルミパルスSARS-CoV-2 Ag:14テスト×3※ ルミパルスSARS-CoV-2 Ag 測定には、免疫発光測定装置ルミパルスG1200/G1200 Plus、もしくは卓上型免疫発光測定装置ルミパルスG600Ⅱが必要です。「エスプラインSARS-CoV-2」【測定原理】 処理液によりSARS-CoV-2ウイルス粒子を壊し、SARS-CoV-2抗原(Nucleocapsidタンパク質)を抽出して測定します。①エスプラインSARS-CoV-2 酵素免疫測定法(EIA)を測定原理とした イムノクロマト法②ルミパルスSARS-CoV-2 Ag 化学発光酵素免疫測定法(CLEIA) 2ステップサンドイッチ法【使用目的】①エスプラインSARS-CoV-2 鼻咽頭ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原の検出 (SARS-CoV-2感染の診断補助)②ルミパルスSARS-CoV-2 Ag 鼻咽頭ぬぐい液 又は 唾液中のSARS-CoV-2抗原の測定 (SARS-CoV-2感染の診断補助)【検出感度】①エスプラインSARS-CoV-2 最小検出感度:25.00 pg/mL②ルミパルスSARS-CoV-2 Ag 検出限界(LoD):0.19 pg/mL 定量限界(LoQ):0.60 pg/mL「ルミパルスSARS-CoV-2 Ag」資料請求先:eitaro.sato@hugp.com○佐藤 栄太郎(富士レビオ株式会社)SARS-CoV-2 抗原検出キットのご紹介CM演題~ 酵素免疫測定法によるSARSコロナウイルス抗原測定 ~CM-2(10:00~12:00/13:00~15:00)

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