り,同日に開頭クリッピング術が施行され,ICU管理となった. 発症後第3病日目よりTCCFI検査を開始し,発症後第11病日目にMCAの血流速度の亢進を認めた為,医師へ緊急報告した.同日,MRI・MRAを実施し,両側前大脳動脈A1と左MCAの攣縮を認めた為,投薬治療となった.②58歳女性,頭痛・吐気の訴えにより救急搬送され,脳底動脈瘤破裂によるくも膜下出血の診断となり,コイル塞栓術・ステント留置が施行されICU管理となった.第9病日目にMCAの拡張期血流の逆流を検出し,抹消血管抵抗の亢進が示唆され,脳圧亢進の影響が考えられた.【改善点】患者の負担軽減の為,検査時間の短縮や描出不良例の対応を検討する.技師間差を少なくする為のカンファレンスを随時行う.開頭術後は創傷部位付近で検査を行う場合,感染対策および脳損傷対策が必要となる.【結語】TCCFIは他の画像診断検査に比べ簡便に検査実施が可能である.また,低侵襲性であり,繰り返し検査可能である事から,くも膜下出血後の遅発性脳血管攣縮の早期発見に有用であると考える. 連絡先:048-466-2055当院における経頭蓋カラードプラ法(TCCFI)の運用と現状◎滝澤 美樹1)、倉重 智子1)、塚原 晃1)、高山 好弘2)◎滝澤美樹1)、倉重智子1)、塚原晃1)、高山好弘2)戸田中央医科グループ 戸田中央総合病院1)、TMG本部 臨床検査部2)戸田中央医科グループ戸田中央総合病院1)、TMG本部臨床検査部2)【背景】本邦では肥大型心筋症の15%が心尖部肥大型心筋症(以下APH)であると言われているが、そのほとんどが無症状で、心不全をきたす例は稀であり、その予後は比較的良好である。しかし、心尖部に心室瘤を合併すると脳梗塞や不整脈のリスクが高く、注意が必要である。その際、心電図においてST-T変化を認めることがあるが、今回、APHの心尖部心室瘤合併時の心電図変化を認めた症例を経験したので報告する。【症例】80歳代男性、既往歴:高血圧症・大腸ポリープ・逆流性食道炎・高コレステロール血症。現病歴経過:X年、他院にて高血圧症の経過観察中であったが、当院受診希望により紹介。当院受診後の心電図、心エコーよりAPHと診断。その後1回/年の心エコーにてフォロー中、X+8年左室内圧格差を生じ、X+9年に心尖部心室瘤を合併した。【心エコー所見】心尖部に心室瘤疑い。瘤内の血栓化は不明。心尖部心室瘤直上の壁厚は約14mmと肥厚。肥厚部で流速亢進(+)Vmax:2.3m/s PGmax:20mmHg。【心臓MRI所見】心基部から心尖部にいたる広い範囲の中◎今藤 真美1)、石井 圭一1)、近藤 朝子1)、南雲 裕次1)、高山 好弘2)◎今藤真美1)、石井圭一1)、近藤朝子1)、南雲裕次1)、高山好弘2)戸田中央医科グループ TMGあさか医療センター1)、TMG本部 臨床検査部2)戸田中央医科グループTMGあさか医療センター1)、TMG本部臨床検査部2)【はじめに】当院のNeuro ICU(神経集中治療部)では,くも膜下出血後,第4病日目~第14病日目に発生する可能性があるといわれる,遅発性脳血管攣縮の早期発見を目的に経頭蓋カラードプラ法(Transcranial color flow image以下TCCFI)を実施している.従来は神経集中治療部の医師1名で行っていたが,2018年10月より臨床検査技師によるTCCFIの運用を開始した.当院での現状について報告する.【検査の実際】汎用超音波診断装置CX50(PHILIPS社)セクタ型プローブを使用した. 【測定方法】①眼窩中心と外耳孔を結ぶラインから頬骨弓の約1cm直上にある側頭骨窓よりアプローチする.②カラードプラにて中大脳動脈(以下MCA)の血流を描出する.③深さ5.5cmあたりを目安にパルスドプラにて血流波形を測定する.【対象】2018年10月~2019年5月までに対象患者25名,のべ154件の検査を施行した.【代表症例】①52歳女性,頭痛・異常行動により脳神経外科を受診した.左中大脳動脈瘤破裂のくも膜下出血の診断とな隔で壁運動低下。また中隔右室付着部下壁、乳頭筋(特に前乳頭筋)肥厚を認め、乳頭筋レベルから心尖部で収縮期内腔消失を伴う。さらに心尖部は壁が菲薄化、心室瘤を形成。【心電図所見】APH診断時:左室高電位(SV1+RV5=4.6mV) V3~V5巨大陰性T波(GNT)V3~V6 ST低下、オーバーシュート有り。瘤合併時:SV1+RV5=2.5mV、V1・V2陽性T波、V4~V6T波減高、Ⅱ・Ⅲ・aVF・V1~V5 ST上昇、オーバーシュート無し。【考察】心尖部心室瘤合併により、心尖部心筋肥大は部分的に縮小し、上記結果のように巨大陰性T波(GNT)は減高、左室高電位は認められなくなった。また、心尖部壁運動異常を伴うことでST上昇を呈することが考えられた。【結語】APHは比較的予後の良い疾患であるが、心尖部心室瘤合併により不整脈や脳梗塞のリスクが高くなる。心エコーが診断の軸となるが、心電図は経時的変化を簡便に記録することが可能であり、そのリスク発見に寄与すると考えられる。連絡先048-442-1111(2530)一般演題 生理一般演題 生理心尖部肥大型心筋症の心尖部心室瘤合併例における心電図変化に注目した1例86一般演題一般演題生-3(第1会場 9:30~10:06)生-4(第1会場 9:30~10:06)心尖部肥大型心筋症の心尖部心室瘤合併例における当院における経頭蓋カラードプラ法(TCCFI)の運用と現状心電図変化に注目した1例4849
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