埼臨技会誌 Vol66
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生 理IVC径(mm)【考察】IVC径は臓器(主に肝)の重量による外圧に影響される.仰臥位と比較した左側臥位でのIVC径縮小は,IVC上部に位置した肝の影響により外圧が上昇したためと考える.右側臥位でのIVC径拡大は,外圧が軽減したためと考える.また,座位でのIVC拡大は重力の影響により下方の腹腔内に血液がうっ滞し,静脈環流が制限されているためと考える.座位で大きくなった. 仰臥位14.3±8.5【結語】IVC径は体位により大きく変化し,健常成人における変化量の程度を得る事が出来た.左側臥位や座位での IVC径の計測では,仰臥位と比較して過小評価または過大評価する可能性がある.臨床に報告する際に,左側臥位や座位でIVC径を観察した場合は,その体位を記載し,それによる誤差を考慮してもらう必要がある.心エコー図所見より検査が追加され、心臓MRIにて心外膜、右心房、右心室に連続した腫瘤を認め、PET-CTにおいても腫瘤部に集積を認めた。【経過】左頸部リンパ節生検、骨髄穿刺を施行し化学療法開始となったが症状改善せず、18病日にて死亡に至った。剖検より、高度に肥大した縦隔リンパ節が心外膜全周へ広範囲に進展し、右房・右室・心尖部のほぼ全域に浸潤しており、縦隔びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の心臓浸潤による急性循環不全が直接的な死因と考えられた。【結語】本症例は心エコー図検査にて心嚢液貯留と右室壁の腫瘤像を認めたことを契機にCT・MRIを施行し、悪性リンパ腫による心臓浸潤と診断された1例であった。悪性リンパ腫の心臓浸潤は右心系に好発し、心嚢液を伴った腫瘤を認める症例が多いため、心エコー図検査においても右心系の観察が重要である。心嚢液の有無、心膜および心筋の輝度や壁肥厚、壁運動など心内外の異常所見に注意を払い、また合併症も理解し検査を行うことが必要である。左側臥位右側臥位座位12.4±6.4連絡先:048(474)7211内線45216.0±6.416.8±7.8体位の影響による下大静脈径の変化心エコー図検査を契機に発見された悪性リンパ腫による心臓浸潤の1例◎山﨑 彩加1)、峯岸 将臣1)、佐野 裕子1)、今野 雅美1)、中井 景子1)、田中 祐未1)、清水 則明1)、高山 好弘2)◎山﨑彩加1)、峯岸将臣1)、佐野裕子1)、今野雅美1)、中井景子1)、田中祐未1)、清水則明1)、高山好弘2)新座志木中央総合病院1)、TMG本部臨床検査部2)新座志木中央総合病院1)、TMG本部臨床検査部2)【はじめに】下大静脈(IVC)は体の中で1番大きな静脈である.心臓超音波検査でIVCを観察する事は,通常静脈カテーテルによって得られる平均右室圧を非侵襲的に推定でき,またIVC径と呼吸変動の有無により,静脈環流うっ滞や脱水といった循環血流量の増減を判断できる指標の1つとして有用な検査である.通常IVCの観察は仰臥位で行うが,仰臥位になれない場合,左側臥位や座位にて検査する場合もある.今回,体位の変化によってIVC径に変化が見られるかを検討した.【対象と方法】明らかな心疾患を有さない健常成人27名(46±24歳)を対象とした.仰臥位・左側臥位・右側臥位・座位で心窩部走査により長軸像を描出,IVC径を計測し,仰臥位を基準として比較・検討した.使用装置には,GE社製Vivid S70,ViVid iqを用いた.【結果】IVC径は仰臥位と比較し,左側臥位で小さく,右側臥位と◎田﨑 恵1)、岩見 茉以1)、高須賀 聖子1)、鈴木 朋子1)◎田﨑恵1)、岩見茉以1)、高須賀聖子1)、鈴木朋子1)上尾中央医科グループ 彩の国東大宮メディカルセンター1)上尾中央医科グループ彩の国東大宮メディカルセンター1)【はじめに】悪性リンパ腫は全身のリンパ節に出現する全身性の血液腫瘍疾患であり、心臓へ浸潤・転移する症例が報告されている。しかし、明らかな臨床症状を認めにくく、生前に心臓への転移が診断されることは少ない。今回我々は、心エコー図検査にて認めた腫瘤が悪性リンパ腫の心臓浸潤と診断された1例を経験したので報告する。【症例】91歳男性。発熱、食欲不振、倦怠感を訴え近医を受診したが症状改善せず、精査目的で当院を受診した。採血でLDH・可溶性IL-2Rの上昇、CTで多発する縦隔リンパ節腫大を認め、悪性リンパ腫疑いで入院となった。【心エコー図検査所見】LVDd34mm、EF67%、左室に器質的異常は認めなかった。左室短軸像にて右室基部から心尖部にかけて右室前壁に等輝度エコーの異常構造物(15×52mm)を認めた。心尖部四腔断面像では短軸像同様、右室側に異常構造物と、輝度上昇を伴った右室壁肥厚を認めた。右室の基部から心尖部の壁運動は極度に低下していた。他、中等度の三尖弁逆流、軽度の肺動脈逆流と心嚢液を認めた。一般演題 生理一般演題 生理連絡先:048(665)611485一般演題一般演題生-1(第1会場 9:30~10:06)生-2(第1会場 9:30~10:06)心エコー図検査を契機に発見された悪性リンパ腫による体位の影響による下大静脈径の変化心臓浸潤の1例4647

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