埼臨技会誌 Vol66
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チーム医療管理運営臨床検査技師の立場から依頼を行う。②検査項目の説明。ICI投与予定の患者に、【提案内容の可否】①医師から「是非実施してほしい」と賛同の声が上がり、実施方向へと進んでいる。②患者サー検査項目の測定意義の説明を行う。ビス向上の観点から提案したが、臨床検査技師が介入することで患者が混乱する可能性があり医師から説明した方が良いのでは、との意見が上がったため、見送りとなった。代替案として、医師が患者に検査結果を説明する際に活用できる検査項目の意義をまとめたリーフレットの作成を提案した。【今後の課題】検査項目説明は高いハードルであると感じた。今後も提案していく中で、医師や他職種へのアプローチ方法を一考する必要があると感じた。    【まとめ】他職種の盲点となることも臨床検査技師独自の視点で、患者に大きく貢献することが出来る。また、積極性を持ってチーム医療で活動する姿勢を見せていくことは、医師や他職種の信頼に繋がり、臨床検査技師の活躍する場が拡大できる。今後も患者主体医療のもと、臨床検査技師の立場から貢献していく。04-2953-6611内線1929分かるのが良い」「採血ブースごとに整理番号が表示されるため患者呼び出しがスムーズになった」などの意見があったが、「使用方法・手順が難しく慣れない」との声も聞かれた。また、患者からの意見・感想では「採血室が明るく綺麗になった」「待ち時間のストレスが無くなった」などの声を多くいただいた。【まとめ】採血室リニューアル前と後では採血室全体及びAssist More導入において良くなったと感じているスタッフが大半を占めていることがわかった。採血ブースの広さが拡張されたことにより全ブースで車椅子対応が可能となった他、患者の安全とプライバシー保護にも繋がっているといえる。採血室内の患者待合椅子が増え、採血室環境が改善されて待合の快適性の確保が適った。Assist More導入においては採血についての苦情があった場合に採血の穿刺部位や腫れ・痛み・内出血などの記録を参考にできる点や前回の記録を基に患者のニーズに応えることが可能となった。今後も患者の安全・安心を第一に考え、より良い採血室の運用を心掛けていきたい。  連絡先:049‐228‐3504◎宮川 直輝1)、辻井 恵美1)、小出 采歩1)、笹原 元気1)、小川 明子1)、安藤 恭代1)◎宮川直輝1)、辻井恵美1)、小出采歩1)、笹原元気1)、小川明子1)、安藤恭代1)社会医療法人財団石心会 埼玉石心会病院1)社会医療法人財団石心会埼玉石心会病院1)【背景】免疫チェックポイント阻害薬(以下ICI)は、免疫反応活性化により抗腫瘍効果が大きく期待される反面、免疫関連有害事象(irAE)により回復困難な不可逆的副作用が起こり得る。そのため、診療科・多職種で横断的に関与してICI投与患者の迅速な副作用対策を行うため2019年5月、化学療法委員会でICI対策チームが発足した。私達は従来、HBVの調査と追加検査の促しを行っていたが、更なる臨床貢献を目的とした提案を行ったので、その提案と今後の課題について報告する。【ICIキックオフミーティングと提案】薬剤部主導により、診療部を含めた多職種で集まり、不可逆的副作用の早期発見方法を検討した。特に化学療法室が未稼働時・夜間休日での受診における早期発見と主治医への連絡が課題としてあがった。そのため24時間対応する検査室の強みを活かし、以下の提案を行った。①測定漏れ項目の報告。副作用精査には、それぞれの症状に適した検査項目を検査する必要がある。ICI投与患者を検査システムに事前登録し、副作用精査に必要な検査項目が漏れていた場合は救急医に即時追加◎芳野 有里恵1)、大塚 聖也1)、廣瀬 久美1)、大野 優子1)、室谷 孝志1)、三橋 知明1)◎芳野有里恵1)、大塚聖也1)、廣瀬久美1)、大野優子1)、室谷孝志1)、三橋知明1)埼玉医科大学 総合医療センター1)埼玉医科大学総合医療センター1)【はじめに】当院は中央採血室の拡張に伴い採血業務支援システムAssist More(株式会社テクノメディカ)を導入し、採血室リニューアルを実施した。今回、リニューアルにおける業務改善及び運用の変化を採血スタッフ対象のアンケートにて調査したので報告する。【方法】採血業務にあたるスタッフ50名を対象とし、無記名式にてアンケートを実施した。アンケートの内容は、採血室全体及びAssist More導入の2つの視点からリニューアル前と後で良くなったと感じるか、リニューアル後の採血室について患者からの意見・感想など全3問とした。【結果】採血室全体について良くなったと感じるか「はい」94%、「どちらともいえない」6%、Assist More導入について良くなったと感じるか「はい」84%、「どちらともいえない」16%であった。採血室全体では「待合椅子が増え廊下の混雑が軽減された」「採血者が座って採血することで患者と同じ目線になりコミュニケーションが取りやすく、患者の表情や様子を良く観察できるようになった」などの声があった。Assist More導入の点では「過去の穿刺部位が中央採血室リニューアルに伴う業務改善の報告一般演題 チーム医療一般演題 管理運営免疫チェックポイント阻害薬対策チームへの貢献Brand New 採血室 ~より安全で快適な空間を求めて~中央採血室リニューアルに伴う業務改善の報告125一般演題一般演題チ-7(第7会場 14:23~14:59)管-1(第7会場 10:30~11:06)免疫チェックポイント阻害薬対策チームへの貢献Brand New採血室 ~より安全で快適な空間を求めて~臨床検査技師の立場から9784

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