免疫血清輸 血~規格・患者性別について~18/1090(1.7%)、女性患者使用FFP240: 16/498(3.2%)(p<0.05)であった。また、報告された副作用症状は蕁麻疹や発疹が主で規格や患者性別による差はなかった。【考察、まとめ】男性患者における規格別の比較と患者性別間におけるFFP240使用時の比較で有意差を認めた。また、患者性別間のFFP480使用時の比較と女性患者の規格別の比較では有意差を認められなかった。以上から男性患者においてFFP240使用時に副作用発生率が有意に低くなる可能性が示唆された。しかし詳細な原因は不明である。今回の検討では女性患者症例が少なく、明確な有意差を認めなかった。今後n数を増やすことで女性患者でも有意差が得られる可能性はある。「輸血療法の実施に関する指針」では抗体感作と感染の機会を減少させるため可能な限り高単位の製剤を使用することと明記されている。しかし現在は血液製剤による感染の危険性が極めて低いこと、今回の検討で男性患者に関してはFFP480に比べてFFP240での副作用発生率が低かったことから、FFPの規格の選択は患者背景を考えながら慎重に検討する必要がある。 Tel:048-722-1111かった.【考察】訪問監査は,輸血現場の現状を把握し課題を明確にする上で有効であった.病棟を見学しスタッフと直接コミュニケーションを図れたことも大きな収穫であった.今後は検査技師が主体となって勉強会やeラーニングを企画して手順の周知と知識普及を図り,病棟スタッフと密に連携をとりながら安全で適正な輸血を推進していきたい.連絡先 042-984-4387(内線 7456)一般演題 輸血一般演題 輸血FFP輸血における副作用発生率の比較検討◎髙田 梨恵1)、藤井 絢子1)、小島 典江1)、伊丹 直人1)、岩田 敏弘1)◎髙田梨恵1)、藤井絢子1)、小島典江1)、伊丹直人1)、岩田敏弘1)埼玉県立がんセンター1)埼玉県立がんセンター1)【はじめに】輸血副作用の回避は重要であるが、現時点での副作用防止対策は洗浄製剤の使用など限定的である。今回FFPに関して使用製剤の規格別、及び患者性別で副作用発生率に差が出るか検討を行った結果、若干の知見を得たので報告する。【対象・方法】2014年1月から2019年5月までに当センターでFFP輸血(FFP480、FFP240)を実施した男性患者1284例、女性患者541例(規格別ではFFP480:237例、FFP240:1588例)を対象とした。副作用発生率に関して①男性患者使用症例(FFP480とFFP240)②女性患者使用症例(FFP480とFFP240)③FFP480使用症例(男性患者と女性患者)④FFP240使用症例(男性患者と女性患者)で比較を行い有意差を検討した。また、報告された副作用症状の内訳を集計した。【結果】副作用報告は①男性患者使用FFP480:14/194(7.2%)、男性患者使用FFP240:18 /1090(1.7%)(p<0.01)②女性患者使用FFP480: 2/43(4.7%)、女性患者使用FFP240: 16/498(3.2%)(p=0.61)③男性患者使用FFP480: 14/194(7.2%)、女性患者使用FFP480: 2/43(4.7%)(p=0.54)④男性患者使用FFP240: ◎須藤 保加1)、河原 志帆1)、小林 瑞紀1)、前田 麻衣1)、福永 祥子1)、松本 慎二1)、棚沢 敬志1)、田地 功忠1)◎須藤保加1)、河原志帆1)、小林瑞紀1)、前田麻衣1)、福永祥子1)、松本慎二1)、棚沢敬志1)、田地功忠1)埼玉医科大学 国際医療センター1)埼玉医科大学国際医療センター1)【はじめに】当院では,輸血療法のポリシーと手順書(輸血現場向けマニュアル)を輸血部が作成し,周知徹底に努めている.これらの遵守状況を把握するため,2016年から多職種で構成された輸血チームで輸血現場に訪問し監査(以下訪問監査)を行っている.今回,検査技師として訪問監査に参加し,監査結果と課題について検討したので報告する.【対象および方法】2016年度と2017年度は輸血使用量の多い10部署を対象にし,2018年度は過去1年間に輸血が実施された27部署を対象として,輸血実施手順の遵守状況について年1回模擬製剤を併用した訪問監査を行った.監査項目は当初13項目であったが,昨年度は32項目に増やした.過去の訪問監査報告書をもとにして項目毎に遵守割合を算出し比較検討した.【結果】ポリシーと手順書の遵守割合は大きく改善していた.輸血頻度の低い部署では遵守割合が低い傾向にあった.輸血の指示出しや外観確認が十分周知されていなかった.輸血投与速度など知識を問う項目の正答率が低111輸血ラウンドの成果と検査技師の担う役割一般演題一般演題輸-2(第8会場 9:30~10:06)輸-3(第8会場 9:30~10:06)FFP輸血における副作用発生率の比較検討輸血ラウンドの成果と検査技師の担う役割~規格・患者性別について~7980
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