埼臨技会誌 Vol66
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臨床化学④CMV-G Avidity検査との比較:CMV-Mの相関で判定不一致となった試料のAvidity検査を行った結果,初期感染を疑うLow Avidityの結果は得られず,検討試薬のデータと一致する例が多かった.⑤希釈直線性:CMV-G,Mともに回収率は±10%以上となり希釈直線性は認められなかった.⑥妨害物質の影響:3種類の試料にトリグリセライド,蛋白質,ビリルビン,ヘモグロビンを添加した結果,CMV-G,Mともに影響がないことを確認した.【まとめ】CMV-G,Mアボット試薬の検討を行った結果,希釈直線性は認めらなかったが,試薬の性能に問題はなかった.またCMV-MにおいてはAvidity検査の結果との比較により,特異性が高い試薬であることが確認できた. 免疫血清HBsAg測定結果の乖離を認めた一症例◎戸谷 佳菜子1)、長谷川 裕1)、宮沢 章1)、木戸 誠二郎1)◎戸谷佳菜子1)、長谷川裕1)、宮沢章1)、木戸誠二郎1)株式会社 ビー・エム・エル総合研究所1)株式会社ビー・エム・エル総合研究所1)【はじめに】サイトメガロウィルス(CMV)感染の診断補助に用いられるIgG,IgM抗体検査のCLIA法試薬であるCMV-G・アボット及びCMV-M・アボット(アボットジャパン株式会社)の基礎検討を行ったので報告する.【方法及び結果】①同時再現性:3試料(低・中・高濃度)を用いて10回連続測定を行った結果,CMV-GのCV%値は1.7%~6.6%,CMV-MのCV%値は3.2%~9.5%であった.②日差再現性:3試料を用いて,5日間の日差再現性試験を実施した結果,CMV-GのCV%値は2.1~8.5%,CMV-MのCV%値は5.5~7.8%であった.③従来試薬との相関(判定一致率,相関):CMV-Gの判定一致率は陰性100%,陽性95.4%と良好であり,回帰式,相関係数はy=11.065x+15.393,r=0.828であった.また,CMV-Mの判定一致率は陰性91.3%,陽性55.7%であり,回帰式,相関係数はy=0.704x-0.584,r=0.756であった.◎藤澤 佳大1)、関根 和江1)、大谷 瑠梨1)、高田 雅代1)、室谷 孝志1)、三橋 知明1)◎藤澤佳大1)、関根和江1)、大谷瑠梨1)、高田雅代1)、室谷孝志1)、三橋知明1)埼玉医科大学 総合医療センター1)埼玉医科大学総合医療センター1)【はじめに】当院ではHBsAg測定を高感度試薬にて測定していたが、搬送ラインの導入に伴い、感染症測定項目の測定機器を、ルミパルスG1200(富士レビオ社)からAlinity(Abbot社)に変更した。測定試薬はルミパルスプレストHBsAgHQ(富士レビオ社)(以下HBsAgHQ)からHBsAgQT・アボット(Abbot社)(以下HBsAg)に変更となった。現在、高感度測定においては、外注委託しているが、従来通り、HBsAgHQを使用し結果を返している。今回、HBsAgHQでは陰性、HBsAgでは陽性となり、結果の乖離を認めた症例を経験したので報告する。【症例】 37歳女性、妊婦。帝王切開または経膣分娩目的で入院予定の為、産科外来受診。出産前検査としてHBV母子感染防止対策の為に、感染症項目を検査した。ウイルス性肝炎の既往歴はなし。妊娠後期にHBsAg定量測定値0.49 IU/mL(0.05 IU/mL未満陰性)で陽性となった為、高感度測定での依頼があった。連絡先 049-232-0391測定結果は0.005 IU/mL未満で(0.005 IU/mL未満陰性)陰性となり、結果の乖離を認めた。再度受診時にAlinityにて再検査を行ったが、0.39 IU/mLで陽性であり、乖離が認められた為、確認試験を行った。確認試験の結果はS/CO(S:サンプルの発光強度、CO:カットオフ値)が0.69 S/CO、中和率が15.4 %(S/CO値1.00未満かつ中和率50 %未満陰性)で陰性となった為、偽陽性が疑われた。Abbot社に精査を依頼し、非特異結合吸収試験を行ったところ、異好性抗体ブロッカー試薬添加にて低下が認められ、異好性抗体による非特異反応が確認された。【まとめ】今回の症例では高感度試薬であるHBsAgHQでは陰性で、と思われた為、今後の確認試験の活用方法を考えていきたい。109HBsAgは陽性という症例を経験したが、異好性抗体の影響が考えられた。偽陽性かの判断に、確認試験が有用である連絡先049-228-3498(直通)一般演題 免疫血清一般演題 免疫血清一般演題一般演題免-1(第6会場 10:20~11:07)免-2(第6会場 10:20~11:07)サイトメガロウイルス(CMV)IgG ・IgM抗体サイトメガロウイルス(CMV)IgG・IgM抗体 アボット試薬の基礎検討アボット試薬の基礎検討HBsAg測定結果の乖離を認めた一症例1617

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