臨床化学当院での浸透圧測定の現状◎荒木 和佳子1)、高橋 みづき1)、太田 萌1)、可児 彩華1)、落合 恵美1)、髙梨 美穂1)、小島 徳子1)◎荒木和佳子1）、高橋みづき1）、太田萌1）、可児彩華1）、落合恵美1）、髙梨美穂1）、小島徳子1）医療法人社団愛友会 蓮田一心会病院1)医療法人社団愛友会蓮田一心会病院1）【はじめに】当院は“透析に特化した病院”として外来約310名，入院約45名の透析患者を中心とした診療を行っている．院内褥瘡対策委員会の要望により血清亜鉛値を2018年4月から測定開始し1年間で約4,200件の結果が得られた．今回年代別・貧血・糖尿病・肝炎を合併した際の血清亜鉛値にどのような変化があるのか当院外来透析患者の結果を調査したので報告する．【方法】2018年4月～2019年3月までの外来透析患者のべ3,674名（男性2,593名，女性1,081名）を対象とし，透析前に採血した．測定機器は7180形自動分析装置(㈱日立ハイテクノロジーズ)，試薬はアキュラスオートZn(シノテスト)を使用した．血清亜鉛値の基準を「亜鉛欠乏症の診断指針2018」に従って60μg/dL未満を亜鉛欠乏症，60～80μg/dL未満を潜在性亜鉛欠乏とし，今回の低亜鉛のカットオフ値を80μg/dL 未満に設定した．当院で貧血とされているヘマトクリット値28％以下，糖尿病合併症管理料対象フットケアを行っている患者，HCV抗体陽性で分類し調査した．◎大澤 崚1)、石井 圭一1)、中村 将祥1)、鈴木 翔子1)、今藤 真美1)、小浦 麻由1)、南雲 裕次1)、高山 好弘2)◎大澤崚1）、石井圭一1）、中村将祥1）、鈴木翔子1）、今藤真美1）、小浦麻由1）、南雲裕次1）、高山好弘2）戸田中央医科グループ TMGあさか医療センター1)、TMG本部 臨床検査部2)戸田中央医科グループTMGあさか医療センター1）、TMG本部臨床検査部2）【はじめに】浸透圧は溶液中の溶質量に規定され,水の移動に関係することから,体液の浸透圧を測定することは患者 体内における水の分布を把握し,適切な治療,輸液の選択に有用である.神経集中治療部の医師より要望を受け,外部委託していた浸透圧測定を当院検査室にて開始した.当院での浸透圧測定の現状について報告する.【運用体制】血清浸透圧については推算血清浸透圧Posm（mOsm/kgH2O）＝2×Na（mEq/l）＋血糖（mg/dl）/18＋尿素窒素（mg/dl）/2.8および実測血清浸透圧の2項目とし,尿浸透圧は実測値のみとした. 推算血清浸透圧は汎用生化学分析装置AU680(ベックマンコールター社)で各項目を測定した.実測血清浸透圧の測定機器は自動浸透圧分析装置のオズモステーションOM-6060(アークレイ社)を使用した. 【対象・方法】2018年1月～2019年6月までに提出された1,823件を対象とし,科別の依頼状況を確認した.推算血清浸透圧と実測血清浸透圧の依頼があった416件で推算値と実測値の乖離(osmolality gap以下OG)が10を超えた症例10730～55歳（％）56～65歳（％）66～75歳（％）76～85歳（％）86歳以上（％）HCV抗体陽性（％）【結果】血清亜鉛値は全体平均57.8μg/dLで年代別平均および他の結果は以下の表となった【考察】今回の調査で合併症がある場合，血清亜鉛値は平均に比べ低値傾向にみられたことから重篤な亜鉛欠乏を予防することで合併症の症状軽減につながると考える．今後は栄養状態や褥創状態との関係や治療後の評価などに血清亜鉛値を有効に活用したい．連絡先：048（764）64116例を除いた410件について相関性の検討を行った.またOGがみられた6例の患者状態を調査した.【結果】科別の依頼件数は脳外科(神経集中治療部)66％,循環器内科23％と全体の89％を占めていた.推算血清浸透圧と実測血清浸透圧の相関性は回帰式ｙ＝0.982ｘ+6.774,相関係数ｒ＝0.921と良好であった.OGが10を超えた患者の割合は1.44％で,内訳はアルコール中毒患者の外傷1例,造影剤の影響が疑われる患者１例,心不全4例であった.【考察】水分管理に積極的な神経集中治療部と循環器内科で多くの依頼があった.推算血清浸透圧と実測血清浸透圧の相関性は良好であり,汎用生化学分析装置で他の生化学検査項目と同時に測定可能であることから,簡便で汎用性に優れると考える.両浸透圧の測定を併用し,OGを算出することで実測できない溶質量を推測できる.また,他の検査と組み合わせることで患者の恒常性の評価や循環動態,重症度評価の一助となると考える。【結語】浸透圧を迅速に測定し報告することは,適切な治療,輸液選択に有用であると考える。 連絡先：048-466-205560未満62.146.052.361.369.679.275.065.481.060～80未満80以上34.63.249.24.840.47.335.82.928.61.820.50.320.05.034.10.619.0一般演題 臨床化学一般演題 臨床化学透析患者における血清亜鉛値の検討血清亜鉛値(μg/dL)全体（％）貧血（％）フットケア実施者（％）0一般演題一般演題化-4（第4会場 9:59～10:27）化-5（第4会場 10:28～11:05）透析患者における血清亜鉛値の検討当院での浸透圧測定の現状3739
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