埼臨技会誌 Vol66
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(54.5%)、丘疹2例(1.0%)、小水疱13例(6.0%)、剥離2例(1.0%)、無し104例(47.2%)であった。自覚症状のあった220例中、各診療科で対応を行った件数は7例(0.4%)であった。皮膚トラブルの月別発生頻度は、1月(11.2%)、2月(13.3%)、3月(9.3%)、4月(10.6%)、5月(9.8%)、6月(5.3%)、7月(22.7%)、8月(24.7%)、9月(12.7%)、10月(21.3%)、11月(13.0%)、12月(13.8%)であった。【まとめ】ホルター心電図における皮膚トラブルは、検査を受けた患者の約1割で発生しており、その約9割が皮膚の痒みであった。皮膚状態は約5割で紅斑を認め、痒み等の自覚があっても他覚的な皮膚トラブルを認めない患者も半数近く確認された。月別の皮膚トラブル発生頻度は、8月、7月、10月の順に多く、夏季を中心に発生頻度が高率であった。6月、3月、5月では、皮膚トラブル発生頻度が少ない傾向を認め、季節・気候により発生率に変動がおこることが示唆された。今後、皮膚状態別の分析等を進め、皮膚トラブル軽減に向けた対応への基礎データとしていきたい。      連絡先:048-965-1111(3222)【結果】API および16S rDNA塩基配列の解析では18例ともA. urinaeと同定された。MBTにおいても全てA. urinaeと同定されたが、6株は抽出法にて判定を行った。薬剤感受性検査ではLVFXにおいて35.3%の株で中等度耐性または耐性と判定されたが、それ以外の薬剤ではおおむね感性の結果が得られた。【まとめ】菌種同定については3法とも良好な結果であったが、APIは目視判定のため判定者による技師間差が生じる可能性があった。MBTでは抽出法を行うことによりすべて報告可能なスコアー>2.0を示し、16S rDNA塩基配列解析はゴールデンスタンダードであるものの、検査可能な施設は限られる。本菌の同定にあたっては、同定ツールより検体種とコロニー性状、グラム染色結果から本菌を疑い検査を実施するかどうかが重要であり、市販の同定キットでも十分同定可能であった。また、尿路感染症に汎用されるLVFXに耐性を示した株も散見されたため、薬剤感受性検査は可能な限り実施すべきである。一般演題 生理一般演題 微生物ホルター心電図検査における皮膚トラブルの現状についてAerococcus urinae の研究状況および細菌学的検討連絡先:049(276)1435◎長澤 彩華1)、内山 健二1)、森 真澄1)、中島 あつ子1)、党 雅子1)、春木 宏介1)◎長澤彩華1)、内山健二1)、森真澄1)、中島あつ子1)、党雅子1)、春木宏介1)獨協医科大学埼玉医療センター1)獨協医科大学埼玉医療センター1)【はじめに】ホルター心電図検査は、不整脈の発生頻度や虚血性変化の検出に有用な検査である。ホルター心電図を記録するためには、専用の心電図電極を長時間肌に貼る必要があり、検査後に患者が皮膚トラブルを起こす要因となっている。当院での皮膚トラブル発生時の対応としては、受診を希望した患者には、各診療科と連携し、必要に応じて医師から薬を処方する運用を、2017年9月より実施している。今回われわれは、ホルター心電図検査時の皮膚トラブルの現状を把握するために、その頻度とトラブル内容等の調査を行ったので報告する。【対象と方法】2016年12月から2018年6月の期間中、当院にてホルター心電図検査を受けた患者1800例を対象とした。対象の中から皮膚症状の発生頻度・皮膚状態(紅斑、丘疹、小水疱、剥離)について後ろ向き調査を行い、集計を行った。【結果】1800例のなかで自覚・他覚症状があったのは220例(12.2%)であった。自覚症状の内容は190例(86%)が皮膚の痒みであった。皮膚状態の割合は、紅斑102例◎松村 瞭1)、河村 亨1)、舘 良美1)、奥村 志乃1)、高橋 梨奈1)、武内 信一1)、森吉 美穂1)、池淵 研二1)◎松村瞭1)、河村亨1)、舘良美1)、奥村志乃1)、高橋梨奈1)、武内信一1)、森吉美穂1)、池淵研二1)埼玉医科大学病院1)埼玉医科大学病院1)【はじめに】Aerococcus urinae (以下A. urinae)は、高齢者の尿路感染症の原因菌としての報告が多く、α溶血を示す好気性グラム陽性球菌である。グラム染色ではブドウ球菌様の形態を示し、一部の自動分析装置では正確な同定に至らないケースが報告されている。そこで同定キット、質量分析、16S rDNA塩基配列解析の3つの方法で同定を行い精度の比較を行った。また、薬剤感受性検査結果についても併せて報告する。【対象および方法】2016年11月1日~2019年4月30日の期間に提出された尿検体から、質量分析でA. urinaeと同定された保存菌株18株を使用した。これらの菌株をAPI 20 STREP(ビオメリュー、以下API)、MALDI Biotyper(BRUKER、以下MBT)、16S rDNA塩基配列解析にて同定を行った。薬剤感受性検査は、PCG,CTX,CTRX,MEPM,LVFX,ST合剤,VCMの7薬剤を対象とし、MH BROTH with 3% LHB、MICroFAST 7J(ベックマンコールター)を用いた。35℃、5%CO2、20~24時間で培養し、CLSI M45 3rd editionに従い判定を行った。98一般演題一般演題生-27(第8会場 14:38~15:14)微-1(第3会場 9:30~10:06)ホルター心電図検査における皮膚トラブルの現状についてAerococcus urinaeの研究状況および細菌学的検討172

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