埼臨技会誌 Vol
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126正常な造血細胞は造血幹細胞から骨髄系幹細胞とリンパ系幹細胞に分化し、前者は顆粒球や単球、後者はリンパ球に成熟していく。骨髄系の造血幹細胞が成熟能を失って腫瘍化した場合、急性骨髄性白血病(Acute Myeloid Leukemia: AML)となる。AMLは様々な因子により予後良好群、中間群、予後不良群に層別化されている。これまでの研究から染色体核型のみならず、種々の遺伝子変異も予後因子として重要であることが示唆されている。FLT3-ITD変異はFLT3(FMS-like tyrosine kinase 3)遺伝子のJM(Juxtamembrane)領域周辺に起こるInternal Tandem Duplication(ITD)変異であり、AMLの約30%の症例に認められ、予後不良因子として知られている。またNPM1(Nucleophosmin 1)遺伝子変異はAMLの約30%に認められる高頻度な遺伝子異常であり、予後良好因子であることが明らかにされている。KIT遺伝子変異はt(8 ; 21)または inv(16)を有するAML患者の20-30%で検出され、再発リスクの増大や、寛解後シタラビン大量療法において悪化につながったことなどが示されている。AMLにおいて、染色体核型が予後良好群に分類されていてもKITおよびFLT3遺伝子変異を伴った症例では予後不良となる可能性があること、正常染色体核型(予後中間群)であってもFLT3,NPM1およびCEBPA遺伝子などに遺伝子変異が生じていた場合は予後が異なってくる可能性があることなどが報告されており、遺伝子変異を加えたAMLの層別化が重要となりつつある。今回、弊社が実施しているAMLの3種類の予後予測因子の遺伝子検査、「FLT3-ITD変異解析」、「KIT遺伝子変異解析」および「NPM1遺伝子変異解析」について紹介する。 資料請求先:049(232)0440 ○會津 善紀(株式会社ビー・エム・エル)急性骨髄性白血病の予後予測因子としての遺伝子検査 ○會津 善紀(株式会社ビー・エム・エル) 急性骨髄性白血病の予後予測因子としての遺伝子検査CM-10(第6会場 9:30~9:58)
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