埼臨技会誌 Vol
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年201720162015112当院の手術用準備血の現状と今後の課題C/T比3.12.82.1当院における輸血製剤使用の現状と課題626428 連絡先:048(852)1111 内線20353◎宮城 遥1)、廣田 渉1)、吉田 翔平1)、佐藤 沙知子1)、佐久間 信之1)、関戸 定彦1)、岡本 直子1)、鈴木 英之1)◎宮城 遥1)、廣田 渉1)、吉田 翔平1)、佐藤 沙知子1)、佐久間 信之1)、関戸 定彦1)、岡本 直子1)、鈴木 英之1)さいたま赤十字病院1)さいたま赤十字病院1)◎埜村 直美1)、栗原 直美1)、二神 友絵1)、圓田 則子1)、高山 好弘2)◎埜村 直美1)、栗原 直美1)、二神 友絵1)、圓田 則子1)、高山 好弘2)戸田中央医科グループ 戸田中央産院1)、TMG本部 臨床検査科2)戸田中央医科グループ 戸田中央産院1)、TMG本部 臨床検査科2)【はじめに】当院は第3次救命救急を担う災害拠点病院で,病床数632床,診療科33科,2017年度のRBC製剤年間使用単位数は12,694単位で埼玉県内でも上位である.院内の限られた血液製剤を有効利用するために,待機的手術患者にはT&Sを導入し,依頼単位数の多い肝臓や心臓の手術に対しては当院独自の拡大T&Sで対応している.しかし,T&Sの対応は日勤帯のみのため,時間外まで手術が延長する場合や緊急手術の場合には依頼単位数分の製剤を確保し,交差適合試験を行っているのが現状である.今回我々は,当院のT&S対応の問題点を抽出し,今後の課題を検討したので報告する.【過去3ヶ年の現状】RBC製剤において,手術用準備血の依頼件数,依頼単位数,交差適合試験実施単位数,使用単位数,C/T比,期限切れの廃棄単位数を比較検討した. 期限切れ【はじめに】産科異常出血は,予期せず突然大量の出血を伴う。比較的少量の出血でも産科DICを容易に引き起こすのが特徴であり,産科では施設レベルに応じた輸血対応と母体搬送が必須である。「産婦人科危機的出血ガイドライン」では早期の凍結血漿投与,すなわちフィブリノゲンを補充することが重要とされ,当院は各血液型240mlの凍結血漿を備蓄している。今回,当院での輸血使用状況を報告する。【方法】2014年1月から2018年4月までに輸血を施行した患者の病態背景及びショックインデックス(IS):1.5以上,産科DICスコア8点以上について調査をおこなった。【結果】輸血した患者数26名(普通分娩16件,帝王切開10件),使用赤血球製剤158単位,凍結血漿106単位 血小板30単位。病態背景は弛緩出血13例,産道損傷3例,胎盤異常7例(前置胎盤1例,低置胎盤1例,胎盤早期剥離2例,癒着胎盤3例)その他3例,SI:1.5以上,産科DICスコア8点以上は10名であった。【症例1】40週5日,PIHによる誘発・鉗子分娩。子宮収縮不良,頚管裂傷,出血量5.816L ,IS;1.5以上,DICスコア10点。依頼依頼件数1,9421,5701,427単位数8,7406,7706,894交差試験使用単位数5,1923,8983,772単位数1,6581,4101,828単位数【考察】手術件数の増加に伴い日勤時間内に手術が終了しない件数が増加し,C/T比が年々上がっている点が問題である.時間外まで手術が延長する場合は依頼単位数分の製剤を日勤帯で準備するため,院内在庫が不足し追加発注することで在庫過多になることも少なくない.期限切れの廃棄製剤が生じるひとつの要因とも考えられる.【まとめ】年々C/T比が上がっている原因は掴めたが,それを解決するためには夜間帯の業務改善が必須となってくる.当院では2018年6月より夜間2名体制の勤務がスタートし,若干の人員的な余裕が生まれた.T&Sの正しい知識を身につけ,トレーニングを実施することで,24時間体制でのT&S対応が可能となると考えている.血液製剤の有効利用ならびに輸血業務の省略可を目的としたT&S本来のシステムが実現できる環境を早急に整えることが当院の今後の課題である. 赤血球製剤12単位,凍結製剤8単位使用。高次機関へ搬送。【症例2】39週6日,胎児機能不全と回旋異常で吸引分娩により娩出。子宮収縮不良,後腟円蓋裂傷。出血量2.192L,IS:1.5以上,DICスコア9点。凍結血漿2単位使用。高次機関へ搬送。【まとめ】輸血の原因は弛緩出血が主であった。前置胎盤等はほぼ自己血貯血をしているので,同種血輸血を回避できたと思われる。 高次機関への搬送は2例で全て裂傷であった。症例1については,弛緩出血の治療,緊急輸血,一次止血,全身管理をしながらの母体搬送であった。症例2については,凍結血漿を早期投与することによりDIC遷延を阻止でき,高次機関に搬送が出来た。2症例の違いは,主は患者状態であるが,マンパワー不足,時間帯による血液発注の遅延などを考慮したコマンダーの指揮命令により適切な搬送がおこなえた。しかし今後は輸血が足りない最悪な事態を回避する為,異型適合血の常備備蓄を輸血療法委員会で検討すべき課題であると再認識した。 検査科048-444-7425EntryNo. 74EntryNo. 38当院の手術用準備血の現状と今後の課題当院における輸血製剤使用の現状と課題輸-9(第9会場 13:15~13:42)輸-10(第9会場 13:15~13:42)
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